2003年7月28日 第7回 対人援助技術セミナー 受講報告

カウンセリングマインドの体験レッスンPartV
—からだの感覚に気づく—

講 師:本研究所所員・学校社会教育講座助教授
逸見 敏郎

報告者:介護老人保健施設勤務(支援相談員)
鈴木 里美

 「私は天邪鬼なのであえて自分が「不快」と感じた表情を「快」と感じるものに変えようと思って・・・。」
セミナーの一番はじめに行なった"表情コラージュ"。いろいろな見方のできるあいまいな顔の絵を,用意された材料(色紙やクレヨン等)を使ってちゃんと顔に見えるよう加工する作業を開始。参加者各人のそれぞれの手で次々と異なる絵に変えられていきました。
 私は,泣いているように見えた顔を,泣き顔にも怒り顔にも見えないように手を加えたい!と考え,夢みる寝顔(のつもり)に見えるよう作業に取り組みました。
 茶色系のチラシをちぎり,髪として貼っていき,まつげをクレヨンで描きくわえ,子供のおもちゃの写真等を切り抜き,夢のなかを思わせるよう顔の周囲に添えました。
 作業終了後,グループ内でお互いに「なぜ自分がそのような顔にしたいと考えたのか」を発表。ちょうど講師の逸見先生が私たちのグループの発表を聞かれており,私の「天邪鬼だから・・・」という説明に「違うかもしれないけれども」と前置きされながらも「仕事柄,マイナス感情を抱えた人をいつも変えてあげたいと思っている願望とも考えられるのでは?」とのコメントをいただきました。また,「このグループは髪の毛を,切ったりちぎったりした紙を貼るという表現方法で一致していますね。お互いに実は影響し合っているのですね。」とも。
 「何をつくったか」ということにも意味があるとは思います。しかし,それ以上に「なぜそのようにつくろうと考えたか」を言語化することにより自分の内面的なものを自身で認識し,また,第三者がそれを聞き異なる視点で事象を見ることで,自身も気づかずにいる「なにか」が発見されるということを体験できました。
 セミナーでは,この"表情コラージュ"以外にも,グループメンバーそれぞれの紙粘土製分身を用いお互いに心地よい位置をとる"自己の分身",人の輪をつくり中心に立った一人が倒れるのを支える"トラストサークル",教室の床に寝転がり脱力状態になる"身体ほぐし",目隠しをしてパートナーに誘導された"ブラインドウォーク"等盛りだくさん且つ重苦しさのない内容で,一日があっという間に過ぎていきました。
 また,このセミナーへの参加を通じて感じたことは,参加者の皆さんがこういった分野に関心をもって受講されているためか,とても抵抗が少なく各作業に取り組まれたこと,行為に至った思いを言語化することがスムーズだったこと,初対面にもかかわらずすぐに友好的に接し合えたことに密かに驚きました。
 あえて残念だった点をあげると,セミナーでせっかく得た関心を,深めるための道筋というかフォローがあるとうれしかったと思います。自分で勉強しはじめればよいことなのですが・・・。
 仕事をしていると,つい業務に追われてしまいます。時々は,このようなセミナーを受講し,美しい大学構内を歩き,さまざまな人々と出会う。とても有意義な休日の過ごし方で私自身は気に入りました。是非また参加させていただきたいと思います。
最後に,講師の逸見敏郎先生をはじめ,このセミナーを企画運営くださった皆様に感謝いたします。ありがとうございました。
 

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