超域文化学専攻文学研究科

OBJECTIVE.

人文地理学と文化人類学の視点からフィールドワークに基づき研究

人文地理学、文化人類学、考古学、民俗学、地域研究の融合による実証的な研究・教育を実施。現代のグローバルな課題に対しても幅広い関心を示し、フィールドワークを主体とする具体的な地域での、個別の人々との接触の中で学び育まれる専攻分野です。

専攻のポイント

  • 各自が専門のフィールドを定めて研究

    人文地理学および文化人類学の視点から、風土と人間の生活・文化について学びます。フィールドワークを重視し、各自が専門の研究対象地域とテーマを定めて研究を進めます。大学院生が主体的に研究誌『RUGAS』を刊行しています。

  • 多角的な地域の理解と全体観を養う

    調査地域や研究テーマは、教員のアドバイスを受けつつ大学院生が自主的に決めます。地域の多角的な理解と全体観の涵養は、実社会に出ても必須の素養です。

  • 充実した研究サポート体制

    博士課程後期課程の大学院生には、海外に調査地を定めて、語学の習得から本格的に取り組み研究者をめざす者もいます。本研究領域で海外調査を行う者に対しては、「青柳真智子奨学金」制度が用意されています。

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人文地理学と文化人類学

超域文化学専攻では、大きく見れば、人文地理学と文化人類学が補完し合って研究や教育を進めています。そこでは、両者の違いよりも共通の関心がいきています。すなわち、人文地理学でも文化人類学でも、自由な大きさや輪郭の枠組みを設定して対象を理解しようとする点で共通しており、研究対象地域の広がり方はさまざまです。話者が非常に少ない言語を使用する人々の集団や、非常に珍しい習慣を共有する人々に関心を寄せることもあります。逆に国境も大陸も越えて広がる技術や食文化に注目することもあります。自在に研究対象の大きさと輪郭を定めることで、周囲を相対的に眺めることが可能になります。万象が相対的で、相互関係をもつ存在として映るからこそ、個別の事象のかけがえのなさも感じとることが出来ます。「万象」「個別の事象」と一般的に紹介しましたが、具体的には「個別の文明、民族集団、言語、国家、伝承された技術、家系、個人」などを当てはめて考えてみてください。また、人文地理学でも文化人類学でもフィールドワークを大切にします。現在、生きている人々から話をうかがい、生活ぶりを実見することで、「こうあるべきだという像」(ノルム)からの乖離・調整、個別の人の判断、などが分かってきます。ノルムと、それからのずれを見ることで、地域と人間の理解に近づきたいと思っているのです。

超域文化学専攻専任教員/研究テーマ

  • 細井 尚子 教授

    主要研究テーマ:東アジアの演劇・演芸・芸能

    教員紹介

    東アジアの演劇・演芸・芸能などを研究テーマとする。民俗・宗教的文脈にあるもの、民間娯楽・娯楽市場におけるものを対象とするが、近年は文化研究における「西洋」「非西洋」に対する関心から、仮面と仮頭、東アジア文化圏の娯楽市場における近代の諸相について分析・考察を進めている。

  • 飯島 みどり 准教授

    主要研究テーマ:ラテンアメリカ地域研究

    教員紹介

    ラテンアメリカ地域研究を研究テーマとする。特に、中央アメリカなど小国家群におけるアイデンティティ形成・国民統合の問題を扱う。また大西洋をはさんだラテンアメリカとアフリカの相互交流や、植民地支配の負債への向き合い方について調査研究を続けている。

  • 川口 幸也 教授

    主要研究テーマ:アフリカ美術

    教員紹介

    同時代のアフリカの美術がどのように生まれて、どうかたられ、消費されているのかを追い続けている。特に展示の場において、いわゆる美術を、美術としてだけかたるのではなく、背景に存在する歴史や文化、風土を踏まえて、関連する複数の学問やローカルな視点からもかたることによって、しばしば一方的な従来のかたりとは違う新たなかたりのしかけ、空間が立ち現れてくるのではないかと考えている。

  • 栗田 和明 教授(2017年度春学期研究休暇予定)

    主要研究テーマ:アフリカ民族研究

    教員紹介

    ニャキュウサ人(タンザニア)とンコンデ人(マラウィ)の生活を1983年から記述している。国境をはさんでの交易、ダンスの交流が見られるが、これらを普遍化してタンザニア人のアジアまでおよぶ移動について調査を進めている。

  • 丸山 浩明 教授

    主要研究テーマ:人文地理学・ラテンアメリカ地域研究

    教員紹介

    人文地理学・ラテンアメリカ地域研究を研究テーマとする。特に、日本およびブラジルにおける自然環境や生活様式の多様性について文化生態的視点から研究を行っている。近年はブラジルの日系移民研究や、ブラジル北東部・アマゾン川流域・パンタナールをフィールドに、開発と環境保全に関する調査・分析を進めている。

  • 野中 健一 教授

    主要研究テーマ:東南アジア、南部アフリカ、在来知識の形成

    教員紹介

    東南アジア、南部アフリカ、日本における人々の自然利用と認識、在来知識の形成を研究テーマとしている。特に身近な生き物の利用や相克に注目して、環境の多様性と変動性に対する人々の適応と文化の創出およびその活用について、地理学・生態人類学的方法による調査を行い、分析と考察を進めている。

  • 谷野 典之 教授

    主要研究テーマ:中国大陸および台湾の民間伝承・民俗学

    教員紹介

    中国大陸および台湾の民間伝承・民俗学などを研究テーマとする。漢民族の伝承神話や漢代画像石の図像学的研究、民間信伝承から見た他界観などがその中心となる。また地域研究として台北郊外北投地区の近現代にまたがる歴史と民俗のフィールドワークも進めている。

  • 山下 王世 教授

    主要研究テーマ:建築文化論、中東イスラーム地域研究

    教員紹介

    建築文化論、中東イスラーム地域研究をテーマとする。とりわけ近現代トルコを中心とした地域の都市、ならびに宗教建築を対象とし、歴史、社会、風土との関係を中心に検討している。近年は日本国内の登録有形文化財(建造物)に関するフィールドワークも行っている。