入門編そして実践編の海外インターンへの挑戦で海外就業を“夢”から“目標”へ

経済学部経済政策学科2年次 川島泰葉さん

2023/11/20

RIKKYO GLOBAL

OVERVIEW

グローバル教育センターが全学部生向けに提供している海外インターンシッププログラムは、海外での就業体験や生活を通じてグローバルに働くイメージを持つきっかけを掴むためのプログラムです。形態の異なる3タイプ※を展開しており、自身の目的に沿って1年生から4年生の任意のタイミングで参加することができます。

今回は、1年生のときに「海外インターンシップ1」(入門編)、2年生の今年に「海外インターンシップ2」(実践編)に挑戦した川島さんにお話をうかがいました。
※海外インターンシッププログラム
  • 「海外インターンシップ1」:複数名で参加する約1週間のプログラム。企業訪問/社会人インタビュー/プロジェクト遂行等を体験。
  • 「海外インターンシップ2」:個人で参加する約1か月の海外企業就業経験。
  • 「国内実践グローバルインターンシップ」:リモートを利用した海外企業の就業経験。

川島泰葉さん(KAWASHIMA YASUHA)

営業部の方に送別会を開いていただいた時の様子

  • 所属/学年:経済学部経済政策学科2年次
  • 参加プログラム
    ①海外インターンシップ1(派遣時期:2023年2月約1週間、[参加時1年])
    派遣先:オーストラリア ブリスベン
    ②海外インターンシップ2(派遣時期:2023年8月約4週間)
    派遣先:ベトナム ハノイ 日商エレクトロニクスベトナム
2022年度「海外インターンシップ1」実施概要

まず、海外インターンシップ1の経験についておうかがいします。

◇参加のきっかけと目標を教えてください。

高校時代、ニュージーランドに3ヶ月ほど留学した経験があり、また英語が好きで海外で働いてみたいという漠然とした夢がありました。大学1年生のある日、グローバル教育センターからのメールを見て海外インターンシッププログラムの存在を知ることになりましたが、当時の私が挑戦するには、ひとりで海外の企業のインターンに参加する「海外インターンシップ2」はハードルが高く、英語力にも自信を持てませんでした。一方で入門編の「海外インターンシップ1」ではまず「海外で働く」ということを知ることができるとわかり、魅力を感じ参加を決意しました。

私は英語や手話など言語学習が好きですが、日常会話だけでなく仕事の中で母国語以外の言語を使うことを体験し、将来の選択肢を増やしたいと考えていました。また、高校時代の留学では失敗を恐れて現地の方々との英語のコミュニケーションで躊躇してしまうことが多かったため、失敗を恐れずいろんなことに挑戦することをプログラムの参加目標としました。

◇プログラムでもっとも印象に残った体験とそこからの学びを教えてください。

一番印象に残った経験は社会人インタビューです。現地で実際に働いている方々にお話を聞くことができるのはとても貴重な経験でした。3人のグループでバックグラウンドの異なる4名の社会人の方々にインタビューし、日本で働くこととオーストラリアで働くことの違いや人生におけるアドバイスなど様々なお話をうかがいました。

また、日本人の方へのインタビューも英語で挑戦しました。お話をうかがい、やりたいと思ったことは何事も行動し挑戦しチャンスを掴むということが大事だと感じました。日本よりもスキル重視のオーストラリアのシステムを知り今の自分の能力に不安も感じましたが、オーストラリアで働く魅力など日本で働くこととの違いを知ることができました。

◇参加後に新たに目標はできましたか。

参加する前は何をやるにも躊躇してしまい親や周りの人に相談するなど優柔不断だったのですが、参加後は気の持ち方が変わり、失敗してもいいからやりたいと思ったことはなんでも挑戦してみようと思えるようになりました。

そして、やはり海外で働いてみたいという夢が膨らみ英語力を高めようという目標ができました。目標達成のため、2年次では全学共通科目多彩な学び「国際協力人材」育成プログラムの「Solution approach」や経済学部の英語開講科目など、英語で学ぶ授業を多く履修して英語に触れる機会を増やしてみるなど、学習意欲も向上したと思います。

また、様々なバックグラウンドを持つ人と関わり自分の視野や考え方を広げたいと思うようになり、留学生とも積極的にコミュニケーションをとるようになりました。

次に、海外インターンシップ2の参加についておうかがいします。

◇プログラムの志望動機と今回の派遣先企業を選択した理由、参加の目標を教えてください。

「海外インターンシップ1」の社会人インタビューなどを通じ海外で働くということに更に興味が深まりました。そこで、実際に海外で働くことはどのようなものなのかを経験し自分の将来の選択肢を広げていきたいと考え、「海外インターンシップ2」に参加をしようと考えました。

ハノイ旧市街の街並み

志望先には日商エレクトロニクスベトナムを選びました。大学に入った当初、経済学部の私には、理系のイメージを持っていたIT系の仕事は全く関わりがないものと思っていました。しかし、1年時に経済学部の「基礎ゼミナール」という授業で、情報通信技術の発達によるEC取引の増加などITに関することを学び、また、「口コミ」などに関する行動経済学についてレポートを作成するなど、経済学とITには深い関わりがあると知りITに興味を持つようになりました。インターンシップの申込時、私はプログラミングなどの技術や専門知識は持っていませんでしたが、自分とはかけ離れた業種だと思っていたからこそ、IT企業が実際にどのようなことを行っているのか、また自分たちの生活にどう関わっているのか関心を持ちインターン参加を志望しました。

目標として、「当事者意識を持って仕事に取り組み、与えてもらった仕事には責任を持つ」、「自分の苦手な業務こそ積極的に行って得意分野を広げる」、「積極的に色々な人と話をして自分の視野と人脈を広げる」の3つを立てました。

◇派遣先企業の業務紹介および今回川島さんが実際に携わった業務を紹介してください。

お世話になった日商エレクトロニクスベトナムは、日本の顧客向けのソフトウェアの開発やベトナム国内市場へのソフトウェアの販売、AIを活用した製品の販売等のIT関連サービスを提供している会社です。今回私は法人営業部に配属され、主に日系企業向けの営業サポートを行いました。主な業務は次の3つです。

左:職場/右:職場の方との昼食

1つ目は資料の翻訳業務です。日商エレクトロニクスベトナムの主な顧客は日系企業であるためその営業で使用するパワーポイント資料の英語訳や日本語訳を行いました。また、視覚的に見やすくするためにフォントや文字のサイズなど細かいところにも気を付けました。

2つ目は英語での他社製品の機能リストの作成です。日商エレクトロニクスベトナムが提供しているアプリと他社製品を比較し自社の製品には何が足りないのかを分析しました。

3つ目は英語でのマーケティングリサーチです。日商エレクトロニクスベトナムが提供している4種類のIT商品について、機能、価格、サポート、成績などの項目の比較表を作成しマトリックスグラフにまとめました。

最後に30分間英語でプレゼンテーションを行い、更に30分間の質疑応答の時間も設けていただきました。

◇特に印象に残っている体験や自分にとってチャレンジングだったエピソードを教えてください。

自分にとって一番の挑戦だったのはマーケティングリサーチの英語でのプレゼンテーションです。私が配属されていた営業部では日本語を話す機会も多かったので、スキルアップのため英語でプレゼンテーションする機会をいただきたいと自らお願いをしました。英語でのプレゼンテーションおよび質疑応答を計1時間行うというのは初めての経験でとても不安でしたが、準備の段階からアドバイスをいただき、発表が終わったに後にはフィードバックもいただきました。私にとって大変貴重な経験で、自信にも繋がり、勇気を出してお願いして良かったと心から思いました。

立教に留学していたベトナム人の友人と

業務以外では、ベトナム人の留学生の友人が夏休みを利用し一緒にハノイの街歩きをして、ベトナムの文化や歴史を紹介してくれたことが印象に残っています。彼女はドイツの大学に通っており、今年の春学期に留学生として立教大学に来ていました。ベトナム語、ドイツ語、英語を話すことができるため一緒に観光地に訪れた際も他の外国人観光客にベトナムの文化を紹介していた姿がとても印象に残りました。私自身は高校時代から伝統ある阿波踊りに参加していますが、今回日本の伝統や文化、歴史について説明できない自分にもどかしさを感じ、もっと日本のことを理解し色々な国の人に伝えられるようになりたいと思うきっかけにもなりました。

◇プログラム参加を通じた気付きや自身の成長・変化があれば教えてください

今回、私はベトナムに渡航し業務中には英語を使いました。しかし、そこでは日本人もベトナム人も母国語でない外国語として英語を使っているためニュアンスを踏まえた正確な意思疎通を行うのは簡単ではないと感じました。相互の認識違いによるトラブルを避けるため、業務依頼時には細かな内容の確認だけでなく、互いの認識の大前提が同じなのかということからしっかりと確認することが大事だと感じました。そしてこれは、海外で働く時に限らず日本でもよく言われる「報連相は徹底的に」という配慮と共通しているのだと気付きました。

海外に一人で渡航して企業で働くということそのものが私にとっては大きな挑戦でしたが、今回、自分から英語のプレゼンテーションをする機会を設けていただくお願いをするなど失敗を恐れず積極的に行動に移すことができたと思います。どのような環境にいても、自分の行動次第で経験の幅を広げ自分の成長につなげられると実感することができたインターンシップでした。

◇今後の目標を教えてください。

オフィスからの景色

このインターンシップを通し多くの人と関わる中で、海外で働いている日本人の方々の行動力はすごいと実感する機会が多々ありました。「海外インターンシップ1」でも同様のことを感じましたし、これからも恐れず挑戦し、思い立ったら行動に移してみるという気持ちを忘れずにいたいです。言語の面に関しては、やはり仕事で英語を使うというのはとても難しいと感じることもあり、今後の大学生活では継続して英語の授業を多く履修するなどして英語力に磨きをかけたいです。また「海外インターンシップ2」では英語だけでなく多言語を話す方々と接する機会が多く、憧れを持ったため、ベトナム語や高校時代から勉強している手話などの他の言語の学習にも力を入れていきたいです。

このプログラムに参加し1ヶ月の就業体験を経ることで「将来海外で働く」という漠然としていた夢を、現実的に感じることができました。今はまだ将来就きたい具体的な職業は決まっていませんが、大学卒業後に英語などの言語に関わる仕事や海外で働くような仕事に就けるよう自分のスキルアップを続けていきます。

◇プログラム参加を検討している立教生に向けてメッセージをお願いします。

休日にニンビンに行った時の景色

私は1年次の時、海外で働くことに憧れはありましたが、仕事で英語を使うということに自信がありませんでした。しかし「海外インターンシップ1」に参加した大学1年での経験を通して「何事も挑戦だ」と思い2年次での「海外インターンシップ2」の参加につなげました。今はこれらに参加して良かったと心の底から感じています。

私のように英語力に自信がなく「海外インターンシップ2」参加へのハードルを高く感じている方がいたら、まずは「海外インターンシップ1」に挑戦してみると良いと思います。私はその挑戦がベトナムの企業で実際に働く経験、そして自分の自信にもつながりました。現地でも色々なことに挑戦する機会があり勇気を出して参加して良かったと思っています。大学生の長い休み期間を有意義に過ごせると思います!
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合があります。

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