2017/03/13 (MON)

現代心理学研究科の宮川えりかさん、川久保惇さん、小口教授が産業・組織心理学会「優秀学会発表賞」を受賞しました

キーワード:研究活動

OBJECTIVE.

現代心理学研究科の小口孝司教授と、同研究室の宮川えりかさん(心理学専攻修士課程 1 年次)と川久保惇さん(心理学専攻博士課程3 年次)が、産業・組織心理学会の優秀学会発表賞を受賞しました。

同賞は、年次大会において優れた研究成果を発表した若手研究者を表彰するもので、研究者と実務家の有機的連帯を目指す産業・組織心理学研究者の育成を目的としています。

宮川さんらは、第32回産業・組織心理学会大会(2016年度)で発表した「大学時代の旅行経験が人事評価に及ぼす影響」の研究成果が表彰されました。

発表の要旨

「大学時代の旅行経験が人事評価に及ぼす影響」

研究では、旅行経験と心理学的個人特性が、人事評価とどのように関連するかを探りました。大手企業の協力を得て、社員237名の方に調査票にご回答いただき、さらに人事部より人事評価情報を提供いただきました。両者の関連を共分散構造分析という方法によって検討しました。その結果、若手層のみならずベテラン層においても、大学時代の旅行経験が人事評価にプラスの影響を及ぼしていることが明らかになりました。大学時代に積極的に旅行した人は、ジェネリックスキル(一般的な能力)が向上したと認知しており、その認知が自己効力感(物事をこなせるという自信)を向上させ、人事評価へとつながっているプロセスが明らかにされました。

今回調査にご協力いただいた企業では、以前、入社試験として広く用いられている能力とパーソナリティを測るテストと、人事評価との関連を精査したのですが、何の関連も見られなかったとのこと。つまり、入社テストでは不可能でしたが、旅行経験は入社後の活躍を予測できるという結果でもあったのです。今後の企業における人材開発、さらには教育に新たな視点を提供する研究でした。
※なお、本研究は、科研費基盤研究(B)「メンタルヘルスツーリズムの展開」(研究代表者:小口孝司)の下に行われました。

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