映像身体学専攻現代心理学研究科/新座キャンパス

OBJECTIVE.

映像身体学の理論と実践を多角的に学ぶ

映像と身体をめぐる理論および実践を結びつけ、新しい人間学を構築しようとする、他の大学院にはない斬新なコンセプトをもつ新専攻です。映像身体学の理論と実践を多角的に学修するカリキュラムが用意されています。

専攻のポイント

  • 各専門分野の知識と技術を磨く

    「基盤研究系」(理論研究)、「制作・表現系」(実践研究)、「プロデュース系」(芸術制作の運営研究)の3部門からなる新たな研究領域によって、それぞれの専門分野の知識と技術に磨きをかけます。

  • 教授陣と学生が啓発し合う知的空間

    芸術やメディアにおける実践のプロ、現代思想研究などで活躍する教授陣が、学生とコラボレートし啓発しあう生き生きとした知的空間が生まれます。

  • 芸術・メディア分野での活躍が期待

    専攻修了後は、研究者への道、実践教育者への道、芸術・表現・メディアでの諸活動や、それらの運営プロデュースへの道などが想定されます。

映像身体学専攻専任教員/研究テーマ *印の教員は、研究指導は担当しません。

  • 田崎 英明 教授

    主要研究テーマ:ジェンダー/セクシュアリティ、現代思想

    教員紹介

    身体社会論、身体政治論、ジェンダー/セクシュアリティ論。最近の研究テーマ:①ポストゲノムとグローバリゼーションの時代の生—政治、②贈与の存在論、③表現のエコロジーと実在論、④サウンド論。

  • 江川 隆男 教授

    主要研究テーマ:西洋近現代哲学、精神と身体の倫理学、反道徳主義倫理学、スピノザ、ドゥルーズ、ガタリ

    教員紹介

    西洋の近現代哲学全般を基盤としつつ、特にスピノザ、ニーチェ、ドゥルーズらの哲学を批判的に研究してきた。具体的には、ドゥルーズの表象主義批判としての超越論的経験論や存在の一義性、スピノザの非意志主義としての内在性の哲学や精神と身体の並行論、ニーチェの道徳の系譜学やニヒリズムの問題、等々をとおして、哲学的思考の在り方を探求してきた。最近は、主にこうした反道徳主義の思想を新たな倫理学として捉えて、これらを原理的な水準(器官なき身体)から再構成する試みを課題としている。問題意識としては、21世紀のエチカの形成である。

  • 加藤 千恵 教授(2018年秋学期から2019年春学期研究休暇予定)

    主要研究テーマ:中国、思想、道教、気、身体、生命

    教員紹介

    古代中国の身体観・生命観および宇宙論の解明を目標として研究活動を行っている。これまでの研究は、道教を中心とする古代中国人の不死長生思想をテーマとしてきた。目下、取り組んでいるのは、煉丹術の歴史、道教および医学関連の身体図像、中国の「懐胎十月観」、陰陽・五行・八卦等によってシンボリックに表現される生命理論の解明である。これらの身体・生命に関する古代の知について、老いや健康志向といった現代的な問題も視野に入れつつ考えてみたい。

  • 香山 リカ 教授

    主要研究テーマ:精神病理学、心身医学、病跡学

    教員紹介

    精神科の臨床実践に基づきながら、特に現代社会と“ひとの心”との関係について研究を行っている。これまでテーマとしてきたのは、解離性同一性障害と現代メディア、女性の“生きづらさ”と境界性パーソナリティ障害の精神療法、うつ病と復興支援、働く女性のメンタルヘルス不全などである。特にテレビゲームやインターネットなどのIT環境が青少年の心理発達に与える影響については、継続的に研究を続けている。また近年は、総合診療科にても実践を行い、“心とからだと環境”を包括する理論の構築に取り組んでいる。

  • 佐藤 一彦 教授(2019年3月退職予定)

    主要研究テーマ:映像表現論、テレビドキュメンタリー、各種デジタルコンテンツの開発

    教員紹介

    次世代型デジタル映像コンテンツの制作手法の開発、及び映像表現と身体表現の融合手法の開発を研究テーマとする。特に次世代型映像では4K・8Kなどの超高精細画像技術や立体映像、超臨場感映像などの先端技術システムをベースに、2020年頃を目途とした次世代型上映・配信・放送領域でのコンテンツ制作手法の開発をめざす。また映像身体学の総合的な知見をもとに、ダンスや演劇・スポーツ・武術などの身体表現行為と映像表現技術とを、モーションキャプチャー装置や超臨場感映像装置などの最先端機器を用いることで複合的に融合し、映像+身体という新たな領域での表現手法の開発研究をめざす。

  • 篠崎 誠 教授

    主要研究テーマ:映像表現論・映画

    教員紹介

    映像・映画制作を研究テーマとする。単なる物語の絵解きとしてではなく、映画ならではの時間と空間、運動を、具体的な映像作品を制作することで、最大の批評すなわち実践を通じて探求していく。また作品制作だけを神聖視することなく、一本の映像作品を企画し、脚本化、配役、諸準備を経て、撮影、編集、仕上げから、上映まで含めた統括的な視点から映像・映画について考えている。

  • 中村 秀之 教授

    主要研究テーマ:映画研究、文化社会学、言説編制、テクスト戦略、身体表象

    教員紹介

    専門は映画研究(cinema studies)です。近年は特に、映画における身体表象の社会的形態に焦点を合せ、コンテクストの歴史調査とテクストの形式分析を総合する研究に従事しています。この10数年間は、個人的な課題として戦後日本の劇映画の作品論に取り組みながら、共同研究として、やはり戦後日本の記録映画や映画産業、さらに画面の奥行きを対象とする複数のプロジェクトに参加し、著書や論文を発表してきました。今後は当面、ハリウッド映画の身体表象と物語の関係をメイン・テーマに据え、歴史学・社会学・精神分析・哲学など他領域の知見も参照しながら研究を進めていく予定です。

  • 松田 正隆 教授

    主要研究テーマ:演劇の演出、劇作

    教員紹介

    戯曲、シナリオ創作。演劇の演出。ここ数年は、主に、広島と長崎という二つの被爆都市の記憶を主題にして演劇を上演してきた。都市という場所に堆積する時間をどのように演劇的な表現にすればよいかを考えている。特に創作過程で困難を覚えたのは、被爆都市の記憶を演劇上演において表象することは不可能ではないか、という問いかけであった。それゆえ、研究課題としては、演劇の上演において現在という時制に立たされる身体がどのようにして過去の記憶の時間を取り扱うことができるのか、ということではないだろうか。

  • 万田 邦敏 教授

    主要研究テーマ:映像表現論、映画

    教員紹介

    物語映画の製作を研究テーマとする。物語映画における脚本の創作から、撮影のための諸準備、撮影、編集および仕上げ作業といった実践を通して、物語映画における演出(芝居の組み立てと画面の組み立て)、映画を映画ならしめる「映画的な運動」と「身体性」との関連、作家の個人的な表現としての映画作品と商品としての映画作品の統合、「フィクション」が生じさせる「リアル」、「劇」と「劇ならざるもの」の差異、などを探求している。

  • 大山 載吉 准教授

    主要研究テーマ:哲学、映像身体学、表象文化論

    教員紹介

    フランスを中心とした哲学、とりわけジル・ドゥルーズの思考を中心に研究している。その目的は、世界の質料性、非質料的な記号の実在性、そして記憶の潜在性という三つの領域をその本性にしたがって分割し、しかる後に〈ひとつの生〉として積分し、〈生を生きる〉という同族目的語的表現の実質を明らかにすることである。個別の対象や作品についても、絶えず、私たちの心身の存在様態と、機械による知覚が映し出す世界の位相とを対象とする映像身体学の原理に立ち戻って論究を重ねている。

  • 日高 優 准教授

    主要研究テーマ:表象文化論、視覚文化、写真、アメリカ、日本、メディア

    教員紹介

    写真を中心とした映像、絵画などの視覚芸術を主な研究の対象でありテーマとする。とりわけアメリカと日本の、近代から現代にいたる写真という映像と、映像時代の生のありようとを探究しており、これまでは映像の本質を考察しながらアメリカ写真とデモクラシー、写真と身体、写真と記憶や知覚、現代アートと生といった問題を論じてきた。日本現代写真の批評も行っている。ベルクソン哲学を土台にした映像哲学の創出、映像身体学の生成に向けて、〈知覚〉の問いを具体的な映像作品を通じて研究しており、現代社会において映像身体学が果たしうる役割を明らかにしていきたい。

  • 砂連尾 理 特任教授*

    主要研究テーマ:ダンスの振付・演出、身体ワーク、ワークショップ

    教員紹介

    私は20年程、西洋のダンステクニックであるバレエやモダンダンスに取り組んできた。ここ数年は、それらとはコンテクストが異なる障がい者や老人、東日本大震災後に避難所生活を過ごされた方々との交流、対話をとおしてダンス作品を上演している。ダンスはもはや既存のダンスコードで語られるようなものではなく、異なるコンテクストとの出会いや対話の中に身を投じ、揺り動かされることで生まれてくるものではないだろうか。
    社会の出来事に応答する身体、今ここだけでなく、不在な者たちとの対話へも開かれた身体を模索している。限られた者だけが所有する特権的な身体を目指すのではなく、日常的な身体から生まれるダンス、コレオグラフを探究し、今日におけるダンスとは何かを舞台だけではなくさまざまなメディアを横断しながら、その可能性を考えていきたい。

  • 相馬 千秋 特任准教授*

    主要研究テーマ:舞台芸術、現代演劇、アートプロデュース、文化政策、アートNPO経営

    教員紹介

    舞台芸術、特に演劇というメディアの可能性を問い直し、社会の中で応用する方法を探っている。具体的にはアートプロデューサーとして、アーティストとともに作品の創作やアートプロジェクトの企画運営を行いながら、芸術行為がいかに社会、都市、歴史に応答し、未来に継承されるべきか、その仕掛けや言説作りに取り組んでいる。またフランス、ドイツを中心とした舞台芸術の理論や制度を研究する一方、近年ではアジア諸地域で独自に展開可能なモデルやプロジェクトの可能性を探求している。

  • 山田 達也 特任准教授*

    主要研究テーマ:撮影照明技術

    教員紹介

    映画における撮影、照明技術を研究テーマとする。フィルム、ビデオ、デジタルと撮影フォーマットは変遷し、特にデジタル化後はそのスピードは加速し4K映像、8K映像などさらに高精細になっている。また、今日の映画ではCG合成におけるVFXが当たり前に使われているのが現実である。テクノロジーの進化はそのこと自体素晴らしいことではあり、バーチャルな世界に引き込まれる人も多いことであろう。だが、撮影者は切り取るフレームで観客に「何を見せ、何を感じさせたいのか」の原点を失ってはならない。フィクション、ノンフィクションに関わらずそこにはドラマが表現されなければ何の感動もないであろう。
    そのためには、それを表現出来る技術が必要である。逆に言えば技術が向上すれば表現の選択肢も増え、そのことは作品全体のクオリティーにも繋がっていく。
    劇映画では演出や演技者の力量や背景によって大きく作品は左右される。そしてそれを切り取る撮影者のフレーミング、カメラワークによって現実化される。
    最終的には、それらすべてを包み込む「光と陰」の表現がすべてを調和させる。
    ドラマを撮るとは何なのか、こうした表現手法を考えていきたい。