公開講演会「なぜ読めない、『読めたつもり』に終わるのか:インフォメーション・トランスファーから探る英語リーディングの謎」

INFORMATION

  • 2016年12月8日(木)18:20~19:50
  • 池袋キャンパス 8号館5階 8506教室

いま、資質・能力の育成と主体的・対話的で深い学びを実現する上で、アクティブラーニングの視点が注目されている。アクティブラーニングでは、一方的な知識伝達から能動的な学習への転換が注目されているが、「頭の中にあるものを外に出す」という認知プロセスの外化(がいか)が核となっている(溝上2014)。英語の学習においても、聞く、話すのみならず、膨大な時間をかけているはずの「読む」ことも不得手であるのは、まさにこの外化である「インフォメーション・トランスファー (information transfer)」の概念が欠けているからである。
英文を読めたつもりに感じても、深い質問が出ると途端にわからなくなってしまうことがある。また英文情報をより多く頭に入れることが、必ずしも理解につながらないのはなぜだろうか。それは、英文を読むと、心の中にその読んだものの痕跡が残ると言われている「心的表象」(mental representation)とも関係がありそうである。「読む」という行為を通して、新しい学力観を共有する必要性を分かち合いたい。
※参照:溝上慎一(2014)『アクティブラーニングと教授学習パラダイムの転換』東信堂

講師

筑波大学人文社会系教授
卯城 祐司

北海道教育大学旭川校卒業。筑波大学大学院修了。博士(言語学)。道立高校3校の教諭、北海道教育大学釧路校助教授、筑波大学助教授を経て、現職。専門分野は英語教育、リーディング理論。全国英語教育学会会長、前小学校英語教育学会会長。『英語リーディングの科学:「読めたつもり」の謎を解く』、『英語で英語を読む授業』、『英語リーディングテストの考え方と作り方』、『英語で教える英文法:場面で導入・活動で理解』(編著・研究社)、『小中連携Q&A と実践:小学校外国語活動と中学校英語をつなぐ40のヒント』(共編著・開隆堂出版)、文部科学省検定済高校教科書『ELEMENT English Communication I, II, III (代表、啓林館)』、同中学校教科書『Sunshine English Course 1, 2, 3(共著、開隆堂出版)』ほか著書論文多数。

詳細情報

名称

公開講演会「なぜ読めない、『読めたつもり』に終わるのか:インフォメーション・トランスファーから探る英語リーディングの謎」

対象者

本学学生、教職員、校友、一般
※申込不要、入場無料

主催

英語教育研究所

お問い合わせ

異文化コミュニケーション学部教授
鳥飼 慎一郎(英語教育研究所所長)
TEL:03-3985-4198 E-mail:tori[at]rikkyo.ac.jp
※E-mailアドレスの[at]の部分を@に置き換えてください。

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