革命の先導者

男子ラクロス部

2018/01/22

アスリート&スポーツ

OVERVIEW

「人は変われるということ。それを学生たちに教えたい」。2016年度、ヘッドコーチに就任した上島健司(2010年卒)の言葉だ。2年目の今シーズン、若き指揮官によって、男子ラクロス部SAINTSは変革の時を迎えようとしている。

〝接点〟で打ち勝て

試合後、選手に声をかける上島ヘッドコーチ(写真中央の右)

組織変革の核となるもの。それは一貫したチームコンセプトの確立だ。
合言葉は〝接点〟。昨年度、新指揮官が掲げたのは球際の〝接点〟で打ち勝つ攻撃的ラクロスだ。
男子ラクロスは「地上最速の格闘球技」の異名を持つ。高速で試合が展開され、シュートは時速160キロを超えることもある。頭全体を覆うヘルメットや肩と胸部の防具、グローブを着けて激しく体をぶつけボールを奪い、ゴールを狙う。
立大には強豪校のような芸術的なパス回しといった〝技〟で相手を制する力はまだない。だからこそ相手DFを強引に突き破り、泥臭く1点を奪いに行くことを目指す。
力を発揮するためには肉体強化は必須。食事管理は個人の生活レベルにまで落とし込まれた。マネージャーを中心に選手一人一人の体重を把握して、日々の食事量や栄養バランスまで調整している。昨年、夏を越えた選手の体つきは明らかにたくましくなっていた。日常生活においてもラクロスを意識することで、彼らはファイターへと変貌した。
これまで前年度のコンセプトを引き継ぐことはなかったが、2017年度は引き継いだ。これからは接点=立教という新たな伝統が築かれていく。

もう一つの〝接点〟

接点ラクロスを体現し、ゴールへと猛進する弓田(社3)

〝接点〟はグラウンド外でも重視される。総勢100人を超える大所帯では、チームに対する当事者意識が薄れてしまうことがある。対策の一つとして、今年からファミリー制度を導入した。部員を縦割りし、ファミリーとして練習や食事を共にする。これにより学年を越えた親睦が深められ、つながりが生まれる。
効果はてきめんだ。部員一人一人が、「チームのために何ができるのか」を考えるようになった。それはグラウンド内外問わずである。ある部員は新歓長として新戦力獲得に必死で取り組み、ある下級生部員は応援を盛り上げるために観客に応援歌説明を行うようになった。SAINTSのために──。選手の思いは一つだ。
新たな施策が浸透していくのも、上島ヘッドコーチの人間性あってこそ。選手との対話を何より大切にする。試合前には個別にSNSを通じてメッセージを送る。時に1対1で食事に誘うこともあるという。「選手一人一人にストーリーがあります。家庭のこと、競技への考え、就職活動など、そういった話をじっくりしています。選手が力を発揮するためにはまず話を聞く、自分が選手ならそうしてほしいと思いますからね」。彼の人望は厚い。
理想は「全員が役割を果たし、成果を出すチーム」。選手に当事者意識は植え付けられた。あとは接点ラクロスを武器に勝利をつかむだけだ。主将の中村(社4)は「1部昇格して歴史を変えたい。やってきたことが正しかったことを、勝って証明する」と決意を語る。
そして決戦の時は訪れる。2部Aブロックを1位突破し、入れ替え戦進出を決めた。創部30周年の今年、上島新体制が歴史の転換点となるのか──この目に焼き付けたい。
「立教スポーツ」編集部から
立教大学体育会の「いま」を特集するこのコーナーでは、普段「立教スポーツ」紙面ではあまり取り上げる機会のない各部の裏側や、選手個人に対するインタビューなどを記者が紹介していきます。「立教スポーツ」編集部のWebサイト〔http://www2.rikkyo.ac.jp/sgrp/spsports/〕では、各部の戦評や選手・チームへの取材記事など、さまざまな情報を掲載しています。ぜひご覧ください。

「立教スポーツ」編集部 編集長 
経済学部経済学科3年次 大宮 慎次朗

プロフィール

PROFILE

立教大学男子ラクロス部

創部年:1987年
部員数:115名

※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。

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