挫折乗り越え──主将が立大を昇格へ導く

ラグビー部

2017/05/22

アスリート&スポーツ

OVERVIEW

2016年12月、関東大学対抗戦Aグループ昇格をかけた入替戦で立大は成蹊大に3点差で敗北し無念の残留が決定。チームとしての変革が求められる中、主将・福澤瑛司(観4)はチーム、そして自分自身と向き合う覚悟を決めた。

REVIVE─復活へ

2016年の関東大学対抗戦A・Bグループ入替戦、チームは一つになり全力を尽くした

入替戦への切符を手にするための昨シーズン、対抗戦Bグループの舞台に福澤の姿はなかった。明学大に勝利し全勝優勝を決めたメンバーを、彼は静かにスタンドから眺めていた。
名門・茗溪学園高時代、花園で活躍しその名を轟かせた彼は、アスリート選抜入試で立大に入学。幼少期から培った抜群のラグビーセンスとキレのあるタックルで、1年次生からレギュラーとして対抗戦Aグループで活躍した。しかし、2015年。立大は0勝7敗で対抗戦Bグループに沈む。昇格を目指し、より厳しい練習が求められる中、3年次生となった彼は学年リーダーに選ばれた。自分のことだけでなく、学年、そしてチームにまで視野を広げ、どうすれば昇格できるかと悩むようになる。

スタンドから試合を見つめる福澤の傍らには松葉づえ(前列左)

福澤は2015年末の入替戦で膝十字靭帯部分断裂の大けがを負った。約半年のリハビリを経て復帰するも、復帰戦で指を脱臼。9月には足首を痛め松葉づえの生活となった。「学年リーダーとしてチームを引っ張りたい」という思いとは裏腹に、自分自身は表舞台から遠ざかる。一方チームは好調を維持し、対抗戦Bグループにおいて2度の完封勝利を収めた。不動のCTB(左センター)だった福澤の穴を埋めるように奮闘する仲間たちの姿を、悔しさで直視することができなかった。
順風満帆だった彼のラグビー人生で初めての挫折だった。「ラグビーを辞めたい」。昇格に向けチームが突き進む中、人生で初めて抱いた感情を誰にも相談することができなかった。そうした苦悩の日々を送る彼を救ったのは、同期とのありふれた日常。帰り道に同期とラグビーへの熱い思いを語り合うことが、どん底にいた彼にとって復活へ向けての支えとなった。

TRUST─信頼を

FW(フォワード)が一丸となりぶつかるスクラムはラグビーの花形だ

「主将になりたい」。立大入学時から思い描いた夢は、いま現実となった。立大ラグビー部史上最多部員数となり、主将としてチームを率いることへの不安もあった。「一人一人がこの部にいる自覚と責任を持って、ラグビーに向き合ってほしい」。柔らかい雰囲気の彼だが、ラグビーに対する情熱は誰にも負けない。自分にもチームにもどれだけ厳しく向き合えるか。福澤にとって最大の挑戦であった。

BK(バックス)は力強いランでトライを奪う

昨年はけがに苦しんだが、さまざまな経験を通して多くの部員の気持ちを肌で感じた。「後悔しない1年にしたい」。主将の使命はチームの緊張感をつくること。個の成長は、必ずチームの成長につながる。けがを乗り越えた福澤だからこそ、大所帯のチームに向き合えるはずだ。今年のスローガン「TRUST」は、応援してくれる人に信頼されるチームをつくりたいという彼の熱い思いが込められている。
「あの人が主将でよかったと思われたい」。2017年、福澤は自分を信じ仲間を信じて、昇格へ全力を尽くす。最高の同期と、笑顔で引退を迎えるために。福澤組の長い戦いが、いま始まる。

(「立教スポーツ」編集部 法学部政治学科3年次 梅原 希実)

プロフィール

PROFILE

立教大学ラグビー部

創部年:1923年
部員数:82名(2・3・4年次生)

※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。

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