「東京都ナンバーワンの主将」が立大を関東へ導く

サッカー部

2016/05/19

アスリート&スポーツ

VOL.5

OVERVIEW

立教大学体育会の「今」を特集するこのコーナーでは、普段「立教スポーツ」紙面ではあまり取り上げることのない各部の裏側や、選手個人に対するインタビューなどを「立教スポーツ」編集部の記者が紹介していきます。「立教スポーツ」編集部のWebサイトでは、各部の戦評や選手・チームへの取材記事など、さまざまな情報を掲載しています。ぜひご覧ください。

関東リーグ昇格をめざして

「関東昇格」。立大サッカー部員たちは、代々その目標に立ち向かい、涙片手にピッチから去っていった。実に40年間、立大はその舞台から遠ざかっている。「関東」、すなわち関東大学サッカーリーグからは多くの選手がプロの世界へと足を踏み入れている。一方、現在立大が所属する東京都大学サッカーリーグからプロ選手が輩出されるケースは極めてまれだ。関東リーグと東京都リーグの間には、それほどの差がある。

青天井の可能性

気合いに満ちた表情でピッチに立つ森田

昨季、立大は倉又寿雄新監督を迎えた体制で東京都1部リーグに臨んだ。開幕戦となった東農大戦では、優勝候補相手に1─1のドロー。まずまずの出だしを見せ、前半戦を2位と好位置につけてリーグ戦を折り返した。しかし、後半戦に失速。最終的には5位という納得のいかない結果になってしまう。またしても、目標の関東昇格には届かなかった。

それでも、光明を見いだすことはできた。監督就任初年度で、戦術の浸透が十分とは言えない状況ながら力を発揮。可能性を感じさせるシーズンになった。特筆すべきは、毎年8月に行われる明立定期戦。ここで立大は、関東1部に所属する強豪に1─1と善戦をみせる。関東レベルのサッカーを肌で感じ、自分たちの立ち位置を明確に知ることができた。個々の選手の能力ではかなわなくとも、運動量では相手の上をいく。最後まで走りきるサッカーは、チームの大きな武器となった。そして新体制、立大のサッカーの象徴とも呼べる選手が主将としてチームを率いる。森田晶彦(社3)だ。

無尽蔵の向上心

森田は得意のドリブルで果敢に仕掛ける

森田は右ウイングを主戦場とし、90分間ピッチを走り回る。彼は今季の目標をこう語る。「東京都ナンバーワンの選手になってチームを関東に導きたい」。森田ら新4年次生にとって、学生生活最後のリーグ戦。関東昇格を決めても自分たちは関東の舞台に立てない。それでも、森田は関東昇格にこだわる。「チームを関東に連れて行くことは、自分の力の証明になる」。

サッカー強豪校出身者が多く所属する立大。無名高校出身の森田だったが、入学当初から、「夏までにリーグ戦でベンチ入りする」と宣言し、猛練習の末に実現してみせた。サッカーに取り組む実直な姿勢から、彼に対するチームメートの信頼は厚い。「愛されるチームを作りたいけど、そのためにはまず自分たちがチームを愛さなきゃいけない」。全員が同じ方向を見て戦うチーム作りを目指す。森田は続ける。「新戦力の台頭は、個人的にわくわくする。新しく入る1年次生のプレーから自分が何を盗めるのかが楽しみ。もっともっとうまくなりたい」。後輩とのポジション争いを歓迎し、オフに入ることを残念とすら話す。その姿勢は、間違いなく東京都ナンバーワンの選手を目指すにふさわしい。常に大きな目標に挑んできた男が、キャプテンとして臨むラストイヤー。「夢の関東」が夢ではなくなるその瞬間まで、森田晶彦は走り続ける。
※記事中に登場する所属・学年は掲載当時のものです

(「立教スポーツ」編集部 文学部教育学科2年次 鈴木 育太)

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