夢の大一番

相撲部

2016/03/02

アスリート&スポーツ

VOL.4

OVERVIEW

立教大学体育会の「今」を特集するこのコーナーでは、普段「立教スポーツ」紙面ではあまり取り上げることのない各部の裏側や、選手個人に対するインタビューなどを「立教スポーツ」編集部の記者が紹介していきます。「立教スポーツ」編集部のWebサイトでは、各部の戦評や選手・チームへの取材記事など、さまざまな情報を掲載しています。ぜひご覧ください。

みっちり稽古

9月の東日本学生リーグ戦において 力強い立ち合いを見せる野口(右)

「はっけよい、のこった」。今、大相撲が人気だ。この相撲ブームの中で、遠藤や嘉風をはじめとした学生相撲出身力士も多く活躍している。今回はそんな彼らを輩出してきた学生相撲の舞台で奮闘している、立教大学相撲部について紹介する。

稽古は週3回、新座キャンパス体育館の1階にある道場で行われる。壁にはこれまでの好成績を示す盾が並ぶ。その中央にまつられている神棚へ向かって拝礼をすると、稽古が始まる。じっくりとストレッチを行い、次は基礎運動。まずは「四股」を踏む。左右交互に足を高く上げて下ろす動作を繰り返し、足腰を鍛える。1人10回ずつ声を出しながら、じっくりと100回。やり終えると全身にじんわりと汗がにじんだ。続いて「テッポウ」。鉄砲柱に体重を乗せつつ両手で交互に柱をたたく動作を繰り返す。肩甲骨を効果的に使えるようにするための運動だ。最後に「すり足」。重心を下げて腰を低く構え、土俵から足の裏を離さずに進み、相撲の足の運びを体に染み込ませる。ここまでで50分。それは一日の稽古時間の約半分にあたる。力士にとって基礎運動はとても重要なのだ。

「押し稽古」を行った後は、「申し合い」だ。2人が土俵に上がり、負けた力士が周囲で見ている力士と入れ替わっていく勝ち抜き戦で、休みなく次々と取組が行われる。最後は「ぶつかり稽古」。土俵中央で構える相手を押し切るために、全力で突進していく。土俵際での詰めを磨く稽古だ。その後はクールダウンとしてストレッチや柔軟を再度行い、拝礼をして稽古が終了する。体中を土俵の土でドロドロに汚しながら、約2時間みっちりと汗をかいた。

「Aと試合してみたい」

道場に並ぶ部員名が書かれた札 相撲部の長い歴史を感じさせる

1919(大正8)年創部の立大相撲部。学生相撲界を代表する伝統校で、学生相撲の創成期には強豪校として君臨してきた。だがこの長い歴史の中で、約12年間にわたって「正部員数ゼロ」という時代を送るなど、多くの苦境とも戦ってきた。現在の部員数は選手3人、マネジャー3人の計6人。5人制や7人制で行う団体戦がある際は、他部から助っ人として一時的に選手を招いて出場している。来年度から主将を任される野口昌利(現2)はこう語る。
「助っ人の方々が毎回のように来てくれて、とても助かっています。本当にありがたいです。本音を言えば正部員だけで戦いたいというのはあるのですが、それが難しい中で、助っ人の方たちのおかげで試合に出ることができているので」

そして今、彼らには大きな目標がある。「Aブロックの大学と試合をしてみたい」。学生相撲界ナンバー1の実力を持つ日大をはじめ、多くの強豪校がしのぎを削るAブロック。そのような大学と互角に渡り合っていた時代もあったが、現在はB・Cブロックが主戦場であり、戦う機会すらない。Bブロックで上位に入賞するとAブロックトーナメントに出場できるシステムがあるため、当面はBブロックベスト4入りを目指していくことになる。

「あまりビシバシやるのは好きではないですけど、人数が少ない分メリハリはちゃんとつけないと部として成り立たなくなってしまうので、そこはしっかりとやっていきたいです」

意欲十分な新主将の下、夢の大一番へ向けて、彼らはこれからも土俵で汗を流し続ける。

(「立教スポーツ」編集部 社会学部社会学科3年次 赤津 亮太)

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