チャプレン長メッセージチャペル

2013年度入学式にて

チャプレン長 五十嵐 正司

入学された皆さまに、お祝いを申し上げます。
立教大学での学生生活は、短い年月です。どうかたくさんの期待を持って過ごされますように。ここでの学生生活は、今後の人生に大きな影響を与えることとなるでしょう。

立教大学の建学の精神は、キリスト教の精神に基づいています。またキリスト教の中でも聖公会の精神に基づいています。聖公会とは、イギリスの歴史と文化によって育まれたキリスト教の教派であって、イギリスにおいてはイギリス国教会と言われています。歴史を大切にするイギリスの影響を受けて、信仰と理性を大切に用い、歴史を通して、常に真実を求め続ける姿勢を持っています。

イギリス聖公会はアメリカにも伝えられました。そのアメリカ聖公会から1874年(139年前)に宣教師として日本に派遣されましたのがチャニング・ムーア・ウィリアムズ、立教大学の創立者です。ウィリアムズ主教は教育と医療によって日本に貢献しようと働かれて、いくつもの教会と学校を設立し、隅田川沿いの築地には立教学院と聖路加国際病院の前身の病院を創立されました。

キリスト教の教えには、天と地とその中にある全てのものは神によって創造され、その一つとして、私たち人間も創造されたとあります。宇宙の創造は100億年前とか150億年前とか言われていますが、地球が誕生してからは46億年経つとも言われています。私たちは46億年の準備があって、今この世に生まれている、と言って良いのでしょう。では、この私たち、また天と地は、何のために創造されたのか。

それを考える一つの手掛かりとして旧約聖書の中に記されている詩篇(102編19節)では次の表現をしています。「主を賛美するために民は創造された。」神の民である人間は、主である神を賛美する目的で創造された、と。
神によって造られたものはすべて、人間も、それは神を賛美するために創造されている。
さらに、聖書に次の言葉をも見ることができます。

(万物の歌 アザルヤの祈りと三人の若者の賛歌 34-64)
「主に造られたものよ、主をたたえ  世々にほめ歌え
天よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
主のみ使いよ、主の万軍よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
空の上の水よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
日と月よ、空の星よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
雨と露よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
風よ、火と熱よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
夏の暑さと冬の寒さよ、主をたたえ  世々にほめ歌え
露と霜よ、夜と昼よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
光と闇よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
氷と寒さよ、あられと雪よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
稲妻と雲よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
地よ、山と丘よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
すべての草木よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
泉よ、海と川よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
鯨とすべての水に住む生き物よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
空の鳥よ、野の獣と家畜よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
すべての人よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
神の民よ、主の祭司よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
主の僕よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
義人の魂よ、心清くへりくだる者よ、主をたたえ  世々にほめ歌え
父と子の聖霊をたたえ  世々にほめ歌え」

全てのものが神を賛美するために創造されたと、受け止めるときに、私たち人間は、自然と調和して生きて行く姿を求めることが必要とされているのではないでしょうか。立教大学において、そのような学びができる環境があることを覚えていてください。

人間の歴史は、人間の弱さと過ち、傲慢さの連続の記録とも言えますし、また謙虚になって愛と平和を求め、再出発する記録とも言えます。歴史をしっかりと受け止めて、さまざまな観点から学ぶことは、平和を求め続ける大切な学びと言えるでしょう。

立教大学で学ぶ故に、触れることのできる、出会うことのできるものが多くあるでしょう。充実した良き学生生活を過ごされることを期待いたします。

皆さまの上に神の祝福を祈ります。

(2013年4月)

チャペル