2016年度春学期開講 正課キャリア科目『課題解決演習C』実施報告
2013年度からスタートした経済学部の産学連携キャリア科目が、この2016年度より、名称新たに再出発いたしました。その名も、『課題解決演習』シリーズ。授業で取り組む内容がストレートに学生へ伝わり、この授業の存在自体をより広く知ってもらえるようにとの願いを込めて、キャリア教育運営委員会のメンバーで決定しました。
全部で3つある『課題解決演習』の中で、この春学期に開講された『課題解決演習C』は、2年生以上を履修対象にした、少人数形式の授業です。今年度ご協力いただいたのは、株式会社ワークスアプリケーションズと株式会社栄光。半期を前半・後半に分け、それぞれ5~6回ずつ授業をご担当いただきました。
前半のワークスアプリケーションズの授業は、チーム対抗のディベートと、そのための思考整理・発言準備となるレポート執筆を柱に展開されました。ディベートのテーマは、「2020~2050年をより良い未来にしていくために、これからの日本人が最も学ぶべきと思う学問はどれか」や、「2020~2050年の世界をより良くしていくために、最も発展すべき企業はどれか」といった、学生がこれまであまり考えたことも無かったような未来志向のものばかり。今、自分たちはどういう時代に生き、自分たちが社会人となって引っ張っていく未来は、今後どう変わっていくのか。その中で「働く」とはどういうことなのか。残りの学生生活の過ごし方を改めて考え直す機会としても、とても重要な多くの「問い」と向き合うことができた時間となりました。
一方、後半の栄光の授業では、「Z会・栄光グループのリソースをフル活用して、教育で社会に貢献する新規事業を提案せよ」というミッションに、5~6人チームに分かれて挑戦しました。チームごとに議論を重ねてテーマを設定し、二度の講師の方への中間報告を経て、最終プレゼンテーションへ。各チームからは、高齢化や大学入試制度改革、小学校でのプログラミングの必修化など、様々な切り口から提案が集まりましたが、ニーズ分析以上に重要な、「提案者である自分たちが本気でやりたいと思っている事業なのか」「それを何故栄光がやるのか」という根っこの部分について、熱意と説得力を持って伝えられた発表がまだまだ少ない印象でした。「どういう仕事を通じて、どんな社会を作りたいのか」、「仕事をしていく上で一番大切なのは、その仕事に込めた“想い”である」──。まさにこれから自身の進路を選択していかなければならない学生たちには、この講師の方からのメッセージを正面から受け止め、納得のいくまで考え抜いてもらいたいと思います。
◆東進タイムズ臨時増刊号「大学選びのための講義ライブ2016」に、
立教大学を代表して、本講座を取材・掲載いただきました!