取り組み実績

2017年度秋学期開講 正課『課題解決演習B』実施報告

今年度で開講から5年目を迎えた、正課「課題解決演習B」。協力企業から提示される課題に、学生が少人数チームに分かれ、企業の視点に立って解決策の検討や提案に取り組む課題解決型(Project-Based Learning)の授業です。

約4カ月ある授業の前半をご担当くださったのは、株式会社Plan・Do・See。当科目がスタートを切った2013年度から継続してご協力いただいており、主にホテルやレストラン、ウエディングの企画運営・プロデュースを行っている企業です。Great Place to Work(R) Institute Japanが実施する、2017年度版 日本における「働きがいのある会社」調査では、従業員1000名以上の参加企業中、第3位に選出されており、就職活動を行う学生からも大変注目を集めています。

今年度のミッションは、Plan・Do・Seeが実際に運営している有楽町のレストラン「6th by Oriental Hotelの看板商品となるような、新規メニューを開発せよ!」です。過去2年間はPlan・Do・Seeのホテルや結婚式場を題材とした成長戦略提案がテーマだったため、今回はいっそう学生に身近なミッションへ一新してのチャレンジとなりました。

まずは授業初日の夜にPlan・Do・See本社オフィスへ履修者全員で訪問し、チームビルディング、企業理解、そして課題提示を行いました。Plan・Do・Seeのロゴマークが入った名刺に自身の名前を書き込み、(ほとんどの学生にとって)チームメンバーと初めての名刺交換を体験。社員の一員になりきり、本気で挑もうという意識が芽生えます。

4回目の授業には社員の方々に大学までお越しいただき、チームごとに進捗状況の中間報告を実施。この日は、実際に以前レストランで働いていた社員の方も同席くださり、現場の目線からあたたかくも厳しいフィードバックをいただきました。

ターゲットとなる人物のペルソナをとことん突き詰めて想像すること、誰のためのメニューなのか・なぜそのメニューなのか、聞き手がすっと納得できて賛同を得られるような話の組み立てを行うこと、そして何より自分たちの提案に“想い”を込めること。アドバイスを受け、最終発表へ向けて各チームとも最後のブラッシュアップに励みます。

そして迎えた、10月21日(土)の最終プレゼンテーション。再びPlan・Do・See本社オフィスに集合です。緊張しながらもわくわく期待を抱いているような表情で、各チーム発表前の最終確認を行います。

現在6thのレストランで働いている方を含む3名の社員の方と他チームの学生を前に、いよいよ各チーム10分間のプレゼンテーションがスタートです。同じ「新規メニュー開発」というミッションでも、前菜、メイン、オリジナルカクテルからティータイムのデザートまで、実にバリエーション豊かな提案が出揃いました。中間報告時に指摘を受けたターゲットの詳細像や3C分析、価格設定についてもきちんと論じられていたチームも複数あり、何より「美味しそう!」「食べてみたい!」と思わせる提案ばかりで、社員の方からも「ついお腹が鳴ってしまった」という嬉しいコメントをいただくことができました。

学生同士も互いに項目に沿って点数をつけ、全員から回収した評価シートを集計して、順位発表へ。見事1位に輝いたのは、“ワインと愉しむ食事”としてサルティンボッカを提案したチーム。家で実際に試作を調理してきたこともあり、発表からも自信と熱意が伝わってきました。

社員の皆様から全チームへそれぞれしっかりとフィードバックいただき、学生と社会人の視点の違いや、今まで自分が知らない・分からない・やったことが無いことに関しても、その人の立場に立って「とことん想像してみる」ことの大切さを学びました。そして、「それと向き合っていると自然と体温が上がってしまう」ような、自分がわくわくするもの・夢中になれるものが何なのかを、自分自身できちんと理解してあげていてくださいという素敵なメッセージで、授業前半を締めくくっていただきました。

今回できていたこと・改善や努力が必要なことを各自が振り返り、後半の取り組みを通じてより成長を実感できるよう、積極的な姿勢で臨んでもらいたいと思います。

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