2022/09/30 (FRI)

3年ぶりに林業体験プログラムを実施しました!

キーワード:その他

OBJECTIVE.

今夏、学生部が主催するフィールドワーク「林業体験」を3年ぶりに開催しました。2003年からスタートした「林業体験」は17回目を数えます。コロナ禍での休止期間を経て、8/29~9/1にかけて岩手県陸前高田市生出地区にて3年ぶりの開催となりました。9名の学生が参加し、生出地区のみなさんによるご指導のもと「立教の森」にて間伐など林業を体験しました。

参加した2名の学生がフィールドワークの様子を報告します。

立教の森にて

陸前高田市交流促進センター ホロタイの郷 炭の家にて

陸前高田市長へ表敬訪問

社会学部社会学科4年次 秋山 花菜さん

林業体験

フィールドワークでの間伐体験

私は現地に行くまで、「木を切る」ことに関して深く考えておらず、ただ貴重な経験ができそうだと期待しているだけでした。しかし、実際は想像以上の難しさ、体力的な厳しさがありました。例えば、普段扱うことのないノコギリや鉈で木に切り込みを入れていく作業は、なかなかうまくいきませんでした。また、ただでさえ急な斜面が雨で滑りやすくなり、安定した姿勢を保つのにも苦労しました。

一方で、体験前に抱いていた期待をはるかに超えるような、素晴らしい体験ができたのも事実です。何十分もかけてチームで一本の木を倒したときは、とても達成感がありました。また、切りたての木の美しい断面やにおい、近くを流れる川の音、生き物の鳴き声など、大自然を間近で感じることができました。

陸前高田市街地での経験・その他

一本松の前にて

初めて陸前高田の街並みを見たとき、見晴らしのよさがとても印象に残りました。街を貫く道路もまっすぐで平らでした。それは、裏を返すと地震や津波ですべてがなくなってしまったことを意味していると気づき、被害の大きさに言葉が出ませんでした。その中でも、唯一生き残った一本松からは、大きな力を感じました。
 
その他に印象深いことを挙げるとすると、食事です。自分達でつくると知った時は不安しかありませんでしたが、結果すべておいしかったです。現地の方がくださった鮎も最高でした。また、市街地で食べた牡蠣は今まで食べてきたものとは比較にならないくらいの美味でした。これら全ての経験が新鮮で、言葉通り「忘れられない夏」になりました。

文学部文学科日本文学専修4年次 佐藤 由依子さん

林業体験

林業体験プログラムへの参加は、都会にいては感じることのできないたくさんの体験と学びを得ることができた時間になったと感じる。林業体験では、林業の面白さと大変さの両方の側面を知ることができた。特に急斜面の足場が悪い中での作業は、想像を遥かに超える大変さ。指導してくださった“達人”たちには「とにかくまずは足場の確保」と教わり、自身の安全を確保しながら作業する重要性を学んだ。体勢が悪い中でのこぎりを使うことは難しいし、鉈は思っているところに打てないし、気を抜くとひっくり返りそうな急斜面に加えてあいにくの雨。自然の中でお仕事をすることの大変さと、一次産業に従事する達人たちの偉大さを感じた。そして苦労して切った木がきれいに倒れたときの感動と達成感は、苦労の分だけ大きく、忘れられない経験になった。

山に入るまでは、林業は体力勝負のお仕事だと思っていた。しかし実際に体験してみると、体力はもちろんのこと「他の木にかからないためにはどの方角に倒すか」「そのためにはどこに切り込みを入れるか」「切った後の木をどう安全に保管するか」といった頭脳プレーな一面も併せ持つお仕事であるということを知った。自分で体験したからこそ知ることができた発見だ。転んだときにフワフワの落ち葉に助けられたこと、安全そうに見えて意外と石の上は不安定で足場には適さないこと、栗のイガに手をつくととんでもなく痛いこと、1本木を切るだけで足がガクガクするくらい体力を使うこと、山は上りよりも下りのほうがずっと怖いこと、川の水は冷たくてとっても気持ちよいこと、林の中で深呼吸したときの木の匂い。教室で授業を聞いているだけでは知ることが出来なかったたくさんの感動や発見は、私にとって大切な学びになった。生出の皆さんの心の温かさやたくましさ、そして「よいあんべえ」に自然と共に生きる姿から学ぶことだらけの4日間。忘れられない大切な思い出になった。

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