学部長メッセージ

村上和夫学部長からのメッセージ

 立教大学における観光教育は1946 年に開設された「ホテル講座」に始まり、1967年に社会学部観光学科となり、1998 年に大学における我が国最初の観光学部として社会学部から独立しました。ホテル講座時代から60年以上の歴史を持ち、これまで多くの人材をホテルなどの宿泊産業、旅行業、運輸業などの観光分野へと送り出し、日本の観光産業発展の一翼を担ってきました。また、我が国の観光分野における教育・研究においても長い歴史を持ち、他大学をリードしてきた実績があると自負しています。

 現在世界中で年間10億人近くの人々が観光目的で移動していると言われ、観光は21世紀最大の産業と言われています。テロや政情不安などで一時的に観光産業が変動することはあっても、長期的な観点からすれば、観光はますます発展を続ける分野であり、今後も最大の産業でありつづけることは明らかです。観光学部は、このように今後ますます我々の生活で大きな地位を占めることになる「観光」という現象を総合的にとらえようとする学部です。

 ますます発展を続ける観光産業に対応して、他大学でも観光学関係の学部・学科を新設する傾向が生じています。しかし、立教大学観光学部は、このような状況において、特定の業種に向けた職業教育中心の教育を目指しているわけではありません。むしろ、立教大学観光学部では、観光をより広い視点からとらえ、地域開発や文化交流をも含んだ幅広い現象とし、観光学部をこれに対応するための総合的な学部と位置づけています。

 このために2006年に交流文化学科を新設し、産業分野で活躍する人材に加えて、広い意味での観光分野をリードする人材を養成することを目指しています。ホテル産業を典型とするホスピタリティ業界、旅行代理店などで活躍する人材はもちろん、国際交流分野やトラベル・ジャーナリズムなどで活躍する人材が、今後、育っていくことを期待しています。

 第1学年に行うスタディツアー(早期体験プログラム)は、教員が少人数の学生グループをそれぞれの専門の地域に引率し、現地での経験をもとにした指導を行うプログラムですが、当初の予想以上に受け入れられ、現在では1年次生の半数以上が参加しており、海外の各地を訪問しています。また、専門課程では少人数形式の演習による教育を中心としており、英語による授業や長期に及ぶ学部間交換留学も充実しています。

 多くの卒業生は、学部卒業後ひろく国内外へ就職しますが、大学院に進学する学生もいます。大学院観光学研究科(博士課程前期課程、後期課程)は、アジアばかりか、中東や欧州からも学生が集まる日本において観光研究を学ぶ国際拠点です。修了生の多くは大学の教員や研究機関の研究職として活躍しています。

 現代の社会状況に対応できる人材を養成するためのプログラムを用意して、我々は皆さんをお迎えします。

村上 和夫(むらかみ かずお)
教授・観光学部長、観光学研究科委員長
担当科目:観光事業論2、旅行経験分析法、専門演習など

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