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Graduate School of Social Design Studies 立教大学大学院独立研究科
21世紀社会デザイン研究科 
 
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 ◆ 紀要 -21世紀社会デザイン研究-

  
  
修了生紹介

荒井 教康さん 1期

 21世紀社会デザイン研究科を修了して早や1年数ヶ月が経過し、有意義で充実した院生生活もまるで昔のことのように感じられます。皆様には大変お世話になりました。第1期生ということで私は同期の方々と共に非常に強い期待と熱意を持って入学を迎えたことを今でも鮮明に覚えています。2 年間を思い返すと、よく毎日のように仕事の後で教室に集い、遅くまで議論を闘わし、帰っては深夜、休日までメールでやりとりしレポートを仕上げたと我ながらよく続いたと感心します。また、図書館や研究室に通ったことも懐かしく思われます。
私が当科を志望した理由は経営問題としての危機管理のあり方を研究してみたいと考えたからです。それは自らも不祥事のあった当時、金融機関に身を置き、その問題について疑問を持ち続けていたからです。

 私からの後輩へのアドバイスとしては僭越ですが、現在院生の方々にはせっかく当科で研究ができるのですから、例えば自分の専攻が危機管理であってもNPO、NGOのことも一歩踏み込んで学び、かつ実践してみてはどうでしょうか?NPOの方が危機管理を学ぶのもいいでしょう。新たな分野を知ることの楽しさや違う自分を発見する機会を得られると思います。
また、学部から大学院に入った方にとっては、すでに社会人として様々な経験を積んだ方々とフランクに話ができるまたとない環境を、十二分に活かされるとゼミプラスアルファの貴重な体験ができると思います。私同様、社会人の方にとっても通常自分の仕事でまず会うことのない業界や分野の方々と出会い、親しく討論をできることは自分を見つめ直す場としても有意義ではないでしょうか。お蔭様で私にとってはそんな充実した院生生活でありました。是非、積極的に取り組んでみてください。
最後になりますが、現在第一期生で結成した「21C 一期会」という親睦の会を開催しています。年一回教授方にもご参加いただき、共にネットワークを活かし交流、親交を深める場としたいと考えています。今後修了生、院生の皆様にもご案内いたしますので多くの方のご参加を期待しています。よろしくお願い致します。

●経歴と修論テーマ
立教大学経済学部卒業。(株)富士銀行(現みずほ銀行)に入行。8 年勤務後、退職し自営業となる。現在自営で質屋及び不動産関連の業務を行う。
21 世紀社会デザイン研究科でNPOに出会い、在籍当時から実践として豊島区との協働事業である「池袋本町プレーパークの会」の立ち上げに参画、現在も運営委員として活動中。日本経営倫理学会会員。
修論テーマは「企業経営と倫理についての一考察 -三菱自動車工業を事例として経営倫理を問う-」



稲見 陽子さん 2期

 私の研究テーマは、CSR 活動の一つである「企業の社会貢献活動」です。概要を申しますと、一部の大企業だけではなく、例えば規模が小さければ小さいなりに、なるべく多くの企業が“良き企業市民”として社会貢献活動に取り組めるようになるにはどうしたらよいか、その要因の分析と提言です。研究を始めた頃は、企業の広報パーソンとして自分は結局、社会貢献活動を所詮は広報のツールとしてしか考えていないのではないか、というような後ろめたさがありました。しかし、研究が進むにつれ、“良き企業市民”であることこそ、究極の企業広報であることに気づき、葛藤はなくなっていました。
現在は職場で、研究テーマの実践に取組んでいます。勤務先はスイス系診断薬・機器企業の日本法人ですが、この会社なりの、この会社ならではの“良き企業市民”の姿を模索しています。その試みの一つとして6月に、青少年を対象にSTD(性感染症)予防啓発リーフレット「STOP STD」を制作・発行しました。教育機関や保健所に配布するとともに、希望者には個人・団体を問わず無料で提供していますが、全国の医療機関、保健所、教育現場、PTA、NPO などから入手希望が殺到し、対応に追われています。政府とはまた別の形では若年層のSTD蔓延を食い止める一助となれたらと願って活動しています。

 今後は、ミクロ的には当社にとっての“良き企業市民”の姿を追究し、マクロ的には日本における企業の社会貢献活動のこれからを、今後の変遷を研究していきたいと考えています。
最後に、後輩の皆様へ、特に仕事を持ちながら勉強している方々へ、ご参考までに一言。フルタイムで働いている私がなんとか研究を進めることができましたのは、自分の本業と直接・間接に接点のある研究テーマであったことが大きな要因です。当初は、この際だから本業とは関係ないテーマを選びたいとも思いましたが、すぐに「無理」と悟りました。この2年間は、仕事をしながら勉強し、勉強しながら仕事をしていたと言えます。仕事も勉強もお互いが助けになりました。この経験から、特にお仕事をお持ちの方は、直接、間接にご自分のお仕事と関係のあるテーマを選ばれることをお薦めいたします。

●経歴と修論テーマ
立教大学文学部英米文学科卒、05 年3月同大学大学院21世紀社会デザイン研究科修了。日本オリベッティ(株)を経て、現在、ロシュ・ダイアグノスティックス(株)広報チーム長。この間、東京工芸大学短期大学部非常勤講師、秘書検定講座・ビジネス文書検定講座等の講師などを歴任。著書に『現場の体験的秘書学12章』(東京書店)他、多数。
修論テーマは「企業の社会貢献活動における積極的活動要因の考察~みなとネット会員企業の事例をもとに~」


中村 宏一さん Kouichi Nakamura

私は経験26 年程のコンピュータ技術者で、ここ10 年程のミッションは技術開発におけるプロジェクト管理です。その中でプロジェクト進行を阻む様々な危機要因に見舞われ、その都度経験と応用力をたよりに何とか対処してきました。近年、技術開発の現場にも、効率化、コストダウンの要求は厳しさを増しており、経験則による危機管理対処だけでは対応出来なくなるのは時間の問題だと考え本学へ入学しました。
目標とする大学院を選定するにあたり条件にしたのが、1●危機管理の講座が充実していること、2●社会人枠があること、3●仕事を続けながら学ぶので通勤途中に有ること、の三点で、検索すると一発で目標が決まってしまいました。
特に1は重要で、危機管理の講座があっても1 つか、多くても3つ程度、これほど沢山の講座があるのは本学のみで、大変満足しています。

本学で危機管理を学ぼうとしている人の参考に、危機管理専攻の学生からみた本学のメリットをあげると、(1)危機管理の講座が充実、(2)修士の学位が取得できる、(3)MBA の資格が取得できる、(4)更にNPO / NGO の入門も学べる、(5)笠原先生の『組織論原論』を受講できる、です。
最後の講座は社会学の入門のような内容ですが、この講義を聴くだけでも本学へ入学した価値があります!?

●経歴と修論テーマ
大学で電子工学を専攻。高周波機器、制御装置、そして知識処理プロセッサー等の電子回路設計を経験後、OS開発、クライアントサーバのシステム開発を経験。ここ10年程はプロジェクト管理とネットワークセキュリティーの設計・構築・管理の仕事をしている。研究テーマは『技術開発行程管理における要員確保上のリスクマネージメント~技術者不足の原因究明と優良技術者の確保方法の提言をする~』


小栗 俊之さん Oguri Toshiyuki

第1 期生の小栗俊之と申します。教職員の先生方、そしてご学友の皆様、在学中は大変お世話になりました。今年の3 月に修了したばかりであるというのに、とても昔のことのように思われます。
38 歳にして再び大学(院)に籍を置くことになろうとは思いもしませんでしたが、私にとってはとても充実した、楽しい2 年間でありました。私は現在、文京学院大学にて助教授として奉職させて頂いております。これも21 世紀社会デザイン研究科での2 年間が評価されたからに他なりません。かような意味合いにおいても”感謝”の一言に尽きます。
さて、現況はと申しますと…もろもろございますが…。

1●大学内地域連携ボランティアセンターの立ち上げ。
2●ボランティア論・NPO 論等講義科目担当者として白羽の矢が立っていること。
3●同じく第1 期生の本間篤氏との「命」「健康管理」をキーワードとした研究活動及び海外留学希望学生に対する健康管理オリエンテーション(年2 回)の実施などです。
特に、2のボランティア関連科目に付きましては、是非現役生の方々、OB/OG の方々に、ご自身の経験を基に、ゲストスピーカーというお立場でご協力いただけたらと考えております。ご連絡をお待ちいたしております(toguri@ba.u-bunkyo.ac.jp)。これからは、21 世紀社会デザイン研究科で学んだこと、考えたことを具現化していことが修了生にとって必要なことではないかと考えております。
最後に、立教大学大学院21 世紀社会デザイン研究科の益々の発展をお祈りして、近況報告とさせていただきます。

●経歴と修論テーマ
新潟県出身。女子栄養大学出版部勤務の後、青年海外協力隊参加。派遣国:モルディブ共和国、職種:体育。帰国後、平成5年10月より福岡幼少年体育研究所勤務:幼児体育専任講師。平成8年4月より文京女子大学非常勤講師、同大学経営学部専任講師。21 世紀社会デザイン研究科修了後、文京学院大学(旧文京女子大学)人間学部保育学科助教授。体育実技、健康の科学担当。修論テーマは「現場の声を生かした新しい青年海外協力隊として」



小峰 満子さん


1年次に有志で行った「内山ゼミ上野村合宿」にて。21Cの旗を持っているのが小峰さん、右端中段が尾下さん
「時間がない」2004年の正月は、まさに危機でした。危機管理学を研究しているにもかかわらず修士論文の締め切りを目前にして、書いては消し、消しては書き、の連続で生みの苦しみと戦い、仕上げに奮闘していました。
イラク戦争における英政府の情報操作に立ち向かったメディアと国防省のメディア対策を「表現の自由とは」をテーマにした事例研究でした。刻々と変わる情勢と、メディア合戦のため、集めた資料の山に埋まり、取捨選択にたいへんな時間がかかりました。しかし、思えば第2の故郷の英国で多くの資料集めが出来、協力者がいたことは幸せでした。  学問の空白期間が長く修論など夢物語と思っていたのに、何とか提出することが出来、優秀論文賞までいただけたことは、周囲の人々の励ましのおかげです。現在はさらなる段階に挑戦するつもりで修了生有志の立ち上げたMedia Institute 21で研究を続けております。修論を書かれている皆さん、健康に留意され、時間に余裕を持って仕上げられるよう応援しております。

●経歴と修士論文

1967年英国サルフォード大学で経済学を学び、現地法人Sharp Electronics で工業規格、貿易、財務管理に携わる。帰国後、日立造船、そごう、船舶検査協会等で研修教育指導。高校で英語教師をする傍ら、留学生寮ウィザードハウスをボランティアで運営。子育てのため家事に専念。本年3月立教大学大学院修了。修士論文「メディアと危機管理―イラク戦争とイギリスの危機管理システム」



尾下 義男さん

 私は、東京消防庁入庁以来30有余年、消防一筋の人生を歩んで参りました。その中で、21世紀社会デザイン研究科での研究活動が最も有意義で楽しいものとなりました。人生の殆どを消防で過した、「井の中の蛙」的存在である私が、大海を見ることができたのです。それは、質の高い指導力のある先生方と多くの院生とともに、素晴しい環境の中で研究ができたからです。
「会社人であるよりも、社会人でありたい」という基本理念と21世紀社会に必要とされる多様な危機管理のノウハウを修得したこと。特に、危機管理学での修士論文「消防職員の災害ストレスマネージメント」が専門誌に掲載され、他の消防局や泉市議会議員等多くの関係者からの問合せが寄せられるとともに、他の専門誌から投稿を依頼されています。このような形で論文の成果が発表できたことは、決して私の力だけではなく、指導の川村教授の鋭い洞察力と先取性、更に懇切・丁寧なご指導の賜と、改めて感謝の意を表す次第です。今後これを礎に日々研鑽し精進して参る所存です。
最後に、諸先生方及び21世紀社会デザイン研究科の益々の発展を祈念して近況報告とします。
ありがとうございました。

●経歴と修士論文

1977年國學院大學法学部卒業。東京消防庁へ入庁。3署に配属後、本庁の指導広報部報道係で、消防のPRと災害状況等をマスコミに発表する仕事に携わる。本年3月当大学院を修了。現在は、金町消防署で後輩の指導育成と災害現場で、情報担当として災害状況の把握及び部下への安全管理の任務を担っている。修士論文は「消防職員の災害ストレスマネージメント」