修了生紹介

三井 福太郎さん(2008年修了)

三井 福太郎さん

1948年生まれ
1972年 三福工業株式会社入社(栃木県 佐野市)
http://www.mitsufuku.co.jp/

1979年 同社 代表取締役社長就任
2008年 立教大学ビジネスデザイン研究科修了
■職務経歴
父の急死により、30歳で5代目の会社社長に就任。10年かけて父がやっていた仕事の選択と集中を進め、売上で約80%を新規事業に転換し下請けからの脱却と同時に自社製品の開発を進め、自社製品の売り上げが約70%を超えるようになった。大手とのJVをはじめ関連会社十数社、海外拠点3か所会社の設立し、社長、役員を兼務。

大学院進学を決めた理由、動機

広葉樹の葉は落ちる
広葉樹の葉が落ちる

助詞一字の違いですが、この違いに気が付いたからこそ進学を決めました。田舎の中小企業オーナー経営者として30年。オーナーでなければ定年の年、団塊の世代です。実務の勉強はどちらかというと、すぐに結果が見える、「How to」ものを効率が良いと自分で納得し、好んで選択していきました。

ふと、立ち止まりました。自分は本当に基礎がわかっているのだろうかと?

その時、立教のビジネスデザイン研究科の存在を聞き、もう一度、基礎から学ぼうという気になりました。しかし週3-4日夜であっても会社不在となるわけで、実際入学するまでの2年間は、会社での権限移譲、公職の辞退等、の準備期間に費やし、自分自身を逃げられないようにも束縛し、予定より2年遅れての入学をさせていただきました。59歳からの再勉強でした。

Q 立教大学大学院ビジネスデザイン研究科を選択した理由

夜間を中心とした授業を組んでいてくれることが一番大きな理由です。 学部を卒業して40数年、先生方、学問領域などは調べてもわかりませんし、そのような知識もありませんのでしたので、基礎が学べればと、時間的に通いやすいという事を優先いたしました。

同時に大学は立教大学でしたので、学内や周辺をよく知っている方が、通学負担の軽減にもなるという考えでした。(公共機関では時間がかかりすぎるので、自動車での通学が念頭にありました。)

月、水、金、土と授業を取らせていただき、金曜日は東京に宿泊し、土曜日は朝から夕方まで受講する日々を過ごしました。最初からこのように組んだのではないのですが、授業を受けているうちに、自分にとり必要な基礎がわかっていないことに気づき、受けたい授業がどんどん増えていった結果、そのようになりました。月、水は帰宅が24時ごろ、授業内容をまとめ就寝は午前2時ごろの日々が続きましたが、気が張っているせいか、変調もなく2年を過ごすことができました。

学者は理論を言うが、実際(実務)がわかっていない。これはよく言われる言葉ですが、「先生、理論はそうでしょうが実際は」ということば。この言葉は「禁句」といたしました。

本研究科で何が習得できたか、何を得られたか(知識、スキル、その他大学院生活から得られたもの)

何らかの決断を毎日のようにせざるを得ない経営者。判断材料は部下を含め多くの方々から情報を収集し、リスク軽減を第一に、自社の足場を見ながら判断を瞬時に下す。不安との格闘。その不安を少しでも軽減してくれたのがビジネスデザイン研究科の授業内容であり、先生方とのディスカッションでもありました。「引き出しをたくさん持つ」年齢的には忘却の多い私ですが、この先生の言葉は、卒業後の今も脳裏に焼き付いております。

製造業ですので、先行投資は不可欠ですが、先行投資は「半分かけ」でもあります。十二分な分析や情報が集まっていても、最後は経営者の判断、その裏は「カンと思い」です。裏にある「カンや思い」を実務からと、理論から両方で養う事が出きるようになったのが大きな収穫かと思います。理論知をいかに実務に落とし込み、実行するかは私の責務、これが経営者を続けていく私の一番の課題になりましたことは言うまでもありません。

 
今後のキャリアプラン、展望

「私の知っている中小企業では定年退職者などは皆無。途中で皆転職してしまう」
「転職を繰り返すことにより給与も上がり、スキルもUPする」
このような、声を聴く。私のところは定年退職者の方が多く、退職者はほとんどいない。
「派遣社員や、海外からの労務研修者の扱いが難しい」
私のところは、正規社員しかいないのですが、と心に呟き、差を考える。

若い人たちの生な声が聴けますので、その生の声を経営に生かしていける機会をいただいたと、とらえております。

通常M.B.Aに通う、年齢は30歳代から40歳代の若い人たち。私のような年齢、立場の人はごく少数です。ですが、実務的には決定権を持った経営者層の方々が受講する方が面白いと思います。社内ではティーチングする立場であり、決定権を持った方が理論をかみ砕き実務に落とし込みをしていけるのですから、ある意味ではいろいろな実証ができますし、成果が見えやすいと思います。