「宗教」への「嘘っぽい、いかがわしい・・」という反応が多い反面、「オーラの泉」など、やらせはともかく、「スピリチュアル」な相に魅かれる若者も少なくない。あるいは世界状況を把握するにも、「宗教」は素通りできない。今、「宗教」探検は、結構面白いかも?
フィールド演習紹介
八木貴裕(社会学部現代文化学科3年)
社会学部現代文化学科、金子ゼミは社会学の中でも宗教を主に扱うクラスです。社会学という学問自体、一度も触れたことのない人には今ひとつわかり難いものかと思います。そこに加えて宗教を扱うとなると、とりわけ宗教に疎いと言われる現代日本に生きる私たちにとっては尚更でしょう。しかしながら時代を問わず、政治や経済と同様に、もしくはそれ以上の要素として宗教は社会に大きな影響を与えてきました。またその逆に宗教も社会や文化から多大な影響を受けており、宗教は社会を写す鏡だとも言われます。宗教を研究することは対象の社会を理解することに繋がります。自文化・他文化問わず、一見非合理的に見えるような宗教的な事柄にもその社会の持つ生活環境や文化の持つ必然性が隠れているし、現代の宗教もかつてほどではないにしろ社会に対して重要な役割を持っているのです。
当ゼミでは文献講読によって基本的な宗教に関する知識や、各研究の手法、フィールドワークの先行研究と、フィールドワークを行います。フィールドワークは身近なところでは池袋周辺の宗教関連の場所、巣鴨の刺抜き地蔵や鬼子母神を訪ね、宗教と文化や社会の関わりを実際に歩き、見て学びます。刺抜き地蔵等は特に日本でも文化に宗教が根付いていることを実感できるかと思います。また障害者施設・作業所や寄せ場、がんセンター等訪問予定です。
宗教研究に興味のある人、政治や経済だけでなく、宗教や拡散宗教・精神性の社会における役割を考えたい人には非常に有意義な場だと思います。
渡辺美紀子(現代文化学科3年)
私たち金子ゼミは、‘宗教社会学’をテーマに演習を行っています。 皆さんは‘宗教’と聞くと、どんなものを連想しますか??
皆さんの多くは、歴史の授業で習ったキリスト教やイスラム、そして仏教などの文字が真っ先に頭に浮かんでくるかと思います。しかし宗教というものに対してあまり馴染みのない私達日本人にとっては、全く関係のない、そしてどこか遠い存在のような気がすることさえしばしばあるかと思います。ですが、実は‘宗教’というものは、ふと見渡してみると私たちの身の回りの社会に、ごくごく当たり前のように多く存在している事に気づかされます。私たちは皆さんが学んできたある特定の宗教の歴史や変遷を学ぶだけではなく、私たちが普段気づかない‘社会’のなかでの宗教の影響にはどのようなものがあるのか、そして宗教単体ではなく、宗教と‘社会’はどのように密接な関係があるのか、実際に宗教と関わりを持つ場所や人物、そして世の中で起こっている事件や現象などに自らの足でその現場へ向かい、そして紐解く作業をしています。紐解きをしながら、私たちは世界を、ひいては‘自分とはなにか’さえも考える手がかりを獲得していきます。宗教社会学は、多角的な視点で世の中の問題を探っていく学問です。
ここまで私たちの活動を聞くと一見難しい分野のように思えますが、しかしフィールドワークを始め合宿や普段の演習は、私たちの‘興味’をベースに行っているので、メンバーはそれぞれに楽しさを持ち合わせて活動しています。ある時は巣鴨に根付く神社を見学に行きながらも、縁日の露店でお団子に舌堤を打ちつつおばあちゃんとの会話を楽しんでみたり、またある時は海鮮丼食べたさにその日の調査に精を出したり、そしてまたある時は・・・などなど非常に自由に(?笑)活動をしています。私たちのゼミでは、それぞれが自由に楽しみながら自分の興味を深めていける環境にあるといえるでしょう。
歴史を知る、社会を知る、自分を知る。この3つの視点を強くしたいという気持ちに答えてくれるゼミであるのだと思います。
卒業論文題目
テーマ
一覧 |
(2005年度)
「在日コリアンと日本社会―3人の在日女性へのインタビューを通して」
「在日ムスリム(スンニ派)の日本における祈り」
「湯島天神に祈る人々、その一考察」
「真光正法之會に見る宗教性について―会員の方のライフヒストリーを通じて」
「神社と地域社会の接点―所沢神明社を例に」
「地域における仏教―ある住職へのライフヒストリーを通して」
「鬼子母神信仰の一段面」など
(2006年度)
「野球と人生の一断面―ある立大野球人のケースと通して」
「ある地方都市における寺院の役割―埼玉県松伏町の事例をもとに」
「現代日本人における精神性/宗教性の一断面―「見えない宗教」ブームを手がかりに」
「公共図書館における『障害者サービス』、その一考察」
「『人間らしい』生き方とは―『障害』者と『余暇』の視点を通して」
「『寿町』の構造―その社会学的一考察」など
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