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卒業生に向けて社会学部からのメッセージ

2010年度社会学部卒業生のみなさんへ ―学部長からのメッセージ―

みなさんご卒業おめでとうございます。

例年喜びと希望に満ちて大学から旅立つ季節に、思いもよらぬ大災害が日本を襲いました。その影響で異例の卒業式中止という事態になり、落胆すると同時に、将来に向けて強い不安を感じている人も多いことでしょう。
今回の震災は、当面の危機を乗り切ったとしても、日本社会に長く、大きな、そして好ましくない影響を与えることでしょう。大学卒業後のみなさんの生活にも様々な試練が待ち受けていることでしょう。しかし私はみなさんに、受身の姿勢をとらず、むしろ日本社会をより暮らしやすく安全な社会に変えるきっかけとして、この困難に積極的に対処することを訴えたいと思います。

みなさんの世代は、経済的には停滞傾向にあったとはいえ、高い消費水準と便利で安定した社会環境を享受してきたといえるでしょう。しかし、今度の震災は図らずもその社会のもろさや備えの甘さをさらけ出してしまいました。
自然の猛威は避けられないとしても、社会の仕組みがどうであったなら、もっと被害を小さくし、社会的影響を少なくし、人々がより効果的に助け合える体制を作れるのか。社会学部で学んだみなさんには、それをよく考えていただきたい。そして、若い力でその方向に向けて世の中を動かしてほしいと思います。

思えば、私自身も第一次オイルショックの直後、社会的不安の大きい時期に卒業し、大学紛争の余波もあって卒業式は行なわれませんでした。その時も社会は転換期にありましたが、幸いにして人々の努力によって何とか立ち直り、その後日本はかつてない繁栄を実現したのです。今回も、日本人は同様の努力を惜しまないでしょう。みなさんは、ぜひその先頭に立って活躍してください。危機的な時期ほど、若者の力が大きな役割を果たすのです。

最後に、このたびの大地震で亡くなられた方のご冥福と、被災地の速やかな復興を心からお祈り申し上げます。



2011年3月23日
立教大学 社会学部長
間々田孝夫


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