学校長からのメッセージ
社会学部のあゆみ
社会学部で学ぶこと
社会学部紀要
社会学部の入試試験
学部創設50周年
第82回日本社会学会大会
社会学部で学ぶこと
大学で社会学を学ぶとは?
立教大学社会学部は「社会学」を学ぶ場所です。では、大学で「社会学」を学ぶとはどういうことなのでしょうか?

高校までで「社会科」を学ぶことと対比すれば、わかりやすいかもしれません。みなさんはきっと高校で、歴史や地理、政治経済や倫理社会の「教科書」をよりよく理解し、暗記する、という「勉強」をしてきたのではないかと思います。大学で「社会学」を学ぶというのは、ある意味でこれと正反対のことがらです。自分が興味をもったテーマを、自分で調べ、自分で考えて、結論にいたる。その力をつけることが、大学で「社会学」を学ぶということの目標です。問うべきテーマも、調べた現実も、見出した結論も、これまで調べられていないこと、つまり「教科書」に書かれていないことであればあるほど、価値があります。高校までの社会科の「勉強」が教科書に近づくことをめざしたとすれば、大学での社会学の「研究」は教科書から遠ざかれば遠ざかるほどよい、といってよいと思います。

しかし、自分の力で「研究」を進めるということは、いきなり自分ひとりでできることではありません。これまで「社会学」が培ってきた考え方や調べ方を身につけることによってはじめて、自分だけの、同時に人に伝えられる研究をすることができます。その意味で、あるところまでは社会学や社会調査の「教科書」を身につけることが必要です。その過程を経ることで、「教科書」から遠く離れた地点に、自分の力で進むことができるのです。

「社会」とは?/「社会学」とは?
もしかしたらみなさんのなかには、高校までの「社会科」に退屈してきた人がいるかもしれません。「社会」について教科書に書いてある知識をそこで得ることはできた、でもそれが自分の生きている世界にどのように関係しているのか、と疑問に思っているかもしれません。

「社会」という言葉はさまざまな対象をさす、あいまいな言葉です。それを研究対象とする「社会学」という学問も、あいまいな印象を与えることが多いと思います。しかし、いいかえれば、「社会」を考えるきっかけ、「社会学」を始めるきっかけは、どこにでもあるともいえるでしょう。新聞やテレビを見て、社会に大きな問題がある、それを解決したい、と考えて「社会学」を研究し始めることもできます。新聞やテレビの報道そのものに疑問を持ち、報道の実態を調べたいということもあるでしょう。みなさんが日々通り過ぎている都市でさまざまな人々が暮らし、その関係が変化していく姿も「社会」です。自分を取り囲む家族や友人や恋人との人間関係という小さな「社会」にある違和感や悩みをもって、そこから「社会」を考え始めることもできます。たとえば、家族のあり方が他の社会とどう違うか、以前の時代とどう違うか、と調べていくことで、身近な悩みが、じつは大きな社会の仕組みの違いや変動とつながっている、ということを発見することがあるかもしれません。

「社会学」は、こうしたさまざまな「社会」の姿をカバーする研究を積み重ねてきました。そのどこから始めてもかまいません。みなさんが自分でリアリティを感じるところから始めて、最初は知らなかったもっと広い社会の現実に新しく出会うこと、これが大学で社会学を研究することによってできる、もうひとつのことだと思います。

立教大学社会学部がめざすこと
2006年4月、立教大学社会学部は、社会学科・現代文化学科・メディア社会学科の三学科体制となり、「社会学」を学部全体の共通ベースとした学部に生まれ変わりました。そして、これまで述べてきた「社会学を学ぶこと」をもっとも充実した体制でできる場所として、それぞれの学科と学部全体で新しい教育カリキュラムを作っています。

社会学科は、「理論と方法」「自己と関係」「生活と人生」「公共性と政策」「構造と変動」という5つの領域を置いて、ミクロな「社会」からマクロな「社会」まで、どこからでも学び始め、どこでも自分の関心がある研究テーマを深められるカリキュラムを展開しています。

現代文化学科は、文化をキーワードに、グローバル化のなかで異なる文化を持つ人々が出会う「多文化化」、人々が集まり文化が変容する場所である「都市化社会と文化」、人々の生活と自然の関係を問う「環境と文化」の3領域から、現代社会に接近していきます。なお、2008年度から、現代文化により深くアプローチするために、領域を再編成した新しいカリキュラムをスタートさせる予定です。

メディア社会学科は、人々をつなぎ情報を伝達する「メディア」を焦点に、マスメディアとジャーナリズムを扱う「マスコミュニケーション」、情報と社会がはらむ問題に迫る「情報社会」、メディアと人間の関係を問う「メディアコミュニケーション」の3領域からなります。

この3学科のそれぞれの特徴は、各学科ホームページをご覧下さい。そこで、みなさんがいま「社会」に対して抱いている関心を、それぞれの学科がどのように異なった方向に広げ・深めることができるかを知ることができるでしょう。

同時にこの3学科は、学部全体のベースである「社会学」の考え方と調べ方を学ぶ授業(「社会学原論」や「社会調査法」など)を共通必修科目として、どの学科でも「立教社会学のスタンダード」を身につけられるようにしています。また、これまでになく学科間の垣根を低くして、どの学科に入学しても他の2学科の科目を32単位(半期換算で16科目)まで履修することができます。学問の基礎をしっかり学んだうえで、自分の関心によって自由に授業を取り、研究を進めていく。この教育体制を、学部全体でめざしているのです。

大学で「社会学」を学ぶこと。これによって開かれる新しい世界をみなさんが自分の力で自由に獲得できる場所を作ることを、いま、立教大学社会学部はめざしています。

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