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Home > 卒業生に向けて大学院社会学研究科からメッセージ

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卒業生に向けて大学院社会学研究科からのメッセージ

2010年度社会学研究科修了者へ ―社会学研究科委員長より―

みなさん、社会学研究科前期課程および後期課程の修了おめでとうございます。

思いもよらぬ大災害が日本を襲い、修了式で皆さんの門出を祝うことができなくなりました。たいへん遺憾な事態ですが、高い教養をもつみなさんには修了式を中止せざるを得なくなった事情は、よく理解していただけるのではないかと思います。

今回の震災については、まだ原発問題など危機的状況が続いていますが、それを乗り切ったとしても、今後長きにわたって、好ましくない状況が続くことでしょう。それは修了したばかりのみなさんにとって、たいへん不都合で悔しい体験かもしれません。しかし、すでに高度の社会学的知識を身につけたみなさんには、徒に被害者意識をもつのではなく、むしろこのような事態を冷静に分析し、そこから今後の日本社会のあり方について構想していただきたいと思います。

今回の地震は、安全より目先の豊かさを優先する社会のあり方、地域の防災体制の不備、一地域の被害が国全体に影響を与える行き過ぎた相互依存性、危機管理体制の不備、不満の残る政府や電力会社の情報開示、メディア情報の不確かさと大きな影響力、電力依存型経済のもろさ、消費者の買いだめ行動など、さまざまな日本社会の問題点をさらけ出しました。みなさんには、ぜひこれらの問題を分析の対象として、これからのあるべき姿を考え、それを社会に還元していただきたいのです。社会学を学んだということは、まさにこういった問題を考える能力を培ったということなのですから。

最後に、大地震で亡くなられた方のご冥福と、行方不明者の可能な限りの発見、そして被災地の速やかな復興を心からお祈り申し上げます。



2011年3月23日
立教大学 大学院社会学研究科 委員長
間々田孝夫


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