2002年より,戸田セミナーは東大数理科学(駒場)・早大理工・立教の3校持ちまわりで行っています。

戸田セミナーの御案内

第59回戸田セミナーを下記の要領で行ないます。
ふるってご参加下さい。

日 時 ・ 場 所

* 日時 : 2006年6月17日(土) 13:30 - 16:30

* 場所 : 東大駒場キャンパス 数理科学研究棟  056号室

         [数理科学棟へのアクセス]

数理科学棟への道順は次のとおりです. 井の頭線,駒場東大前駅の渋谷側の出口を出て,東大の正門とは反対方向の(右手の )階段を降ります.そのまま,井の頭線を左手に見て線路沿いの道を渋谷方向へ直進すると,突き当たりに右手が商店街へおりる石段,左手に踏切があります.その踏切 をわたって東大構内に入るとすぐ右手に見える建物が数理科学棟です.入り口玄関は 建物の1階中央で,井の頭線とは反対側にあります.

数理科学棟の出入りについてですが,土曜日は各出入り口に鍵がかけられています.12時30分前後からしばらく玄関を開けておきますので,12時半過ぎにおいで下さ い.

今 回 の お 話

 
小林 真平 氏 (東京電機大学 情報環境学部)
「平均曲率一定曲面と可積分系の関係について」

 平均曲率が一定な曲面は、石鹸膜として実現され、私達にとっても身近な存在です。特に平均曲率が0の場合は、極小曲面と呼ばれ古くから研究され、多くの結果が知られています。近年、平均曲率が0でない一定の曲面(平均曲率一定曲面と呼ぶ)の研究は、可積分系の理論を用いてさまざまな結果が得られてきました。近年の平均曲面一定曲面と可積分系の関わりを歴史的な事柄も踏まえて解説します。

杉山 雄規 氏  (名古屋大学 情報科学研究科 複雑系科学専攻)
「厳密に解ける散逸系の移動クラスター解の安定性のモジュライ依存性 -自己駆動粒子系のパターン形成の数理-」

 自己駆動粒子(Self-driven Particles) とは、運動のためのエネルギーは必要に応じて系の外から注入される点に着目した呼称である。エネルギーの散逸があるから運動を維持するために注入が必要なのだが、エネルギーの出入りのバランスが1個の粒子で実現された場合は、慣性運動に漸近するという自明な運動になる。しかし、これら粒子が相互作用する集団となったとき、系全体としてエネルギーの出入りが非自明なバランス状態を実現するところに、ミクロレベルの構成粒子に見られないマクロな現象が生まれる。例えば生命現象はその典型である。
 このような性質を持つ最も簡単な抽象模型として1次元OV模型を考え、よく知られた多体振動子系との違いという観点から見直し、非平衡開放系としての特徴を検証する。さらに、非平衡開放系に見られるマクロ現象の新たな特徴として、「パターン形成における時間的変化の過程と緩和状態でのパターン変化の空間構造の相似性」という現象を提案し、1階遅れつきOV模型の楕円関数で記述される移動クラスターの厳密解を使って、上記の相似性を「解の安定性のモジュライパラメータ依存性」から説明を試みる。

 

問 い 合 せ 先

 
ウィロックス ラルフ (Ralph WILLOX) 高橋 大輔 筧 三郎
〒153-8914 東京都目黒区駒場 3-8-1
東京大学大学院数理科学研究科
Tel : 03 - 5465 - 8329  (Fax 兼用)
〒169-8555 東京都新宿区大久保 3-4-1
早稲田大学理工学部数理科学科
Tel: 03 - 5286 - 3353
〒171-8501 東京都豊島区西池袋 3-34-1
立教大学理学部数学科
Tel : 03 - 3985 - 2463

 

過去の戸田セミナー

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