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数理物理学の中でも,「可積分系」と呼ばれる分野の周辺に興味を持って研究しています。 「可積分系」は,数学・物理学・工学等における様々な分野との関係を通して進んできた分野なので,私も自分が理解できる範囲で,できる限り視野を広く持って研究を進めていこうと考えています。

これまでのところ,次のような内容を研究してきました。

古典ソリトン系 [ソリトン理論の入門書]
ソリトン (soliton) とは,衝突しても壊れない粒子的な性質を持つパルスのことであり,様々な物理系に表れることが知られています。 そのような物理系は非線型偏微分方程式で記述されますが,非線型であるにもかかわらず,豊富なクラスの厳密解を具体的に構成することが可能です。 これまでに,ソリトン方程式の様々な拡張,およびその応用について研究してきました。
量子多体系と多変数直交多項式
カロジェロ・サザーランド模型に代表される可積分量子多体系は,数学的には美しい代数構造を持ち,かつ物理的にも興味深い性質を持っています。 その波動関数はエルミート多項式等の古典直交多項式のある種の多変数化とみなされるので,特殊関数論的な観点からも興味深いものです。 これまでのところ,「退化ダブルアフィンヘッケ代数」と呼ばれる代数構造に注目して,その性質を調べてきました。 [この問題に対する入門的解説][数理科学, 1997年3月号], pp. 54- 59 もご覧下さい。)
非線型現象の解析
  実際の物理系における非線型現象の中から,以下のようなテーマについて研究を行ってきました。
電気回路における衝撃波の伝播 (横浜国大渡辺研究室での共同研究)
金平糖における角の形成過程の研究 (自由学園最高学部での共同研究)