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 翁の屋敷に、帝の勅使である内侍が訪れた場面と思われます。いわゆる吹抜屋台の手法で、帝の命令のもと、かぐや姫に会いにきた内侍とそれに応対する翁と媼が描かれています。縁の外の三人は、内侍に従って屋敷に来た従者たちのようです。興味深いことに、三人組の中央にいる狩衣姿の男と似た装束の人物が(3)と(5)の挿絵にも描かれています。

 絵巻の構図には俯瞰(ふかん)描写を試みたものが多く、これは、絵巻の画面の幅が狭いことから、多くの人物、物象、自然を盛り入れ、さらに人物の動きを豊富に写すための必要上試みられたものと考えられます。そして建物の屋根や天井を省いて、室内の模様を俯瞰的に描いた「吹抜屋台(ふきぬきやたい)」というような大胆な画法も発明されています。また主要人物の描写に重点を置き、そのために周囲の背景との比例や遠近の法則を破って、主要人物をとくに大きく描いている場合がしばしばあります。

(参考文献:若杉準治編『絵巻物の鑑賞基礎知識』至文堂、「日本大百科全書ニッポニカ」小学館)

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