2018/10/04 (THU)

社会学部社会学科の矢吹康夫助教の著書が日本社会学会「第17回奨励賞(著書の部)」を受賞

キーワード:研究活動

OBJECTIVE.

社会学部社会学科の矢吹康夫助教の著書が日本社会学会「第17回奨励賞(著書の部)」を受賞しました。

日本社会学会(The Japan Sociological Society)は、社会学の研究を促進しその発展普及を図ることを目的とする全国的な研究者組織です。現在3600名をこえる会員を擁し、学会大会の開催や機関誌の発行などの学会活動をおこなっています。

学会は、1924年(大正13年)に設立され、翌25年の第1回大会以降、第二次大戦末期などを除いて毎年学会大会を開催し、2018年には第91回大会を迎えました。

日本社会学会第17回奨励賞(著書の部)は、2017年1月1日から同年12月31日までに刊行された著書のうち、将来性に富む優れた研究業績を顕彰する賞です。

日本社会学会第91回大会の会期中の2018年9月15日(土)に、今年度の学会奨励賞受賞者による招待講演が甲南大学で開催され、日本社会学会第17回奨励賞(著書の部)を受賞した矢吹康夫助教が講演を行いました。

受賞作品:『私がアルビノについて調べ考えて書いた本——当事者から始める社会学』(生活書院)
タイトル:『私がアルビノについて調べ考えて書いた本』を出した後で考えたこと——課題と展望

※本書は、2017年度立教大学出版助成制度による助成を受け出版されました。

コメント 

COMMENT

社会学部社会学科助教
矢吹 康夫

この度、日本社会学会奨励賞をいただいた対象図書『私がアルビノについて調べ考えて書いた本』は、タイトルのとおりアルビノ当事者である私がアルビノについて調べ考えてきた軌跡を著したものであり、「自分探し」と言うこともできます。本書は、日本においてアルビノがどのように処遇されてきたのかという歴史の再構成と、13人の当事者へのライフストーリーから構成されています。

私は長らく、アルビノであることによってどうにも釈然としなかったり、苛ついたりといったことを経験してきたけれども、それを言語化できないままでいました。そんな私が20代なかばで社会学という学問に出会い、自分の個人的経験を社会と接続させて理解し説明できるようになったことは、ある種の解放でした。

そして、本格的に社会学を学ぶために立教大学大学院社会学研究科に進学し、多くの先生方、先輩方にご指導いただいたおかげで、今回、このような栄誉ある賞をいただくことができました。生きづらいこの社会をサバイブするための社会学の魅力を存分に学ばせてくれた立教大学に、心より感謝いたします。ありがとうございました。

お使いのブラウザ「Internet Explorer」は閲覧推奨環境ではありません。
ウェブサイトが正しく表示されない、動作しない等の現象が起こる場合がありますのであらかじめご了承ください。
ChromeまたはEdgeブラウザのご利用をおすすめいたします。