言語多文化学領域(科目群)

言語多文化学領域(科目群)においては、多文化学状況が含み持つ問題と、多様な言語表現方法同士の交錯による創作的表現の可能性の問題を扱います。

境界と境界の意識の希薄化は、民族、宗教、性差などによってさまざまに異なる価値観の混在する社会をもたらしました。このような多元的な社会では、一方で少数者の存在権(すなわちその自由と尊厳)の尊重と、他方での社会を統合する規範的な価値の力の弱まりに対する危機意識との間で、揺れ動き、日々判断を迫られるというジレンマを生み出しつつあります。

このような多文化状況は異なる者同士の力関係を生み、それが言語の力関係として顕在化したものが現代文明における言語政治論の問題です。言語多文化学領域ではこのような言語の権力関係に留意します。

また、言語の多様性は散文と韻文、外部世界記述言語と内面記述言語など、さまざまな側面でも見られます。それは複数の国語間での関係だけでなく、同一国語内でも問題になります。それらの言語間での関係にも力関係があります。それは言語芸術の市場性とも繋がります。

言語多文化学領域では現代文明の中で持つ文芸活動の意味や可能性を考えます。そして、新たに文芸創作を目指す人々にとって、指針がしっかり持てるような創作訓練の場をも提供します。

【研究指導責任教員】
千石英世/林みどり※/笙野頼子

※2013年度前期研究休暇


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