講演会レポート

(掲載日2010.03.31)

連続公開シンポジウム

表現と身体のゆくえ

日時 2010年3月7日(日)  17:30~19:30
会場 新座キャンパス6号館N623教室(ロフト1)
講演者 諏訪 敦彦 氏  (映画監督、東京造形大学学長)
三浦 基 氏  (演出家、劇団「地点」主宰)
山田 せつ子 氏  (舞踊家、京都造形芸術大学客員教授)
鈴木 理江子 氏  (立教大学現代心理学部特任教授)
万田 邦敏 氏  (立教大学現代心理学部教授)
宇野 邦一 氏  (立教大学現代心理学部教授)
主催 現代心理学部

第一部  ゲストによる発話

偶然の産物に意味を持たせる
諏訪 敦彦氏(映画監督、東京造形大学学長)


映像身体学科第一期生の映像作品をいくつか観せていただきました。思わぬ結びつきによって「映像身体」というキーワードが生まれたそうですが、それは偶然であると同時に必然であったと思います。僕も「映像身体」という言葉に強く惹かれ、ここで一体何が起きるのだろう、と興味を持っていましたが、非常に真摯な取り組みが成されているということが分かりました。

2009年、東京大学で行われたフランスの批評家アンドレ・バザンのシンポジウムで、自分のやっていることについて考える機会がありました。『ユキとニナ』という映画にその象徴的な場面があります。

非常に深刻な話をしながら泣いているお母さんの隣で、ユキという女の子が笑っています。映像を見直してみると、その笑いも一通りでなく、非常に複雑な感情の動きが表れていることが分かりました。ここに表れているユキは、おそらくわれわれには簡単に説明のつかない、概念化できない存在としてそこにいるのではないか。他者というものが表れてるんじゃないか。そう考えた時、アンドレ・バザンの「ロッセリーニの擁護のために」という文章、イタリア・ネオリアリズモのロベルト・ロッセリーニ監督の作品を擁護する文章を思い出しました。

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