講演会レポート

(掲載日2008.11.14)

ESD研究センター 公開講演会

中国の環境問題と日中協力

日時 2008年10月25日(土) 15:00~18:00
会場 池袋キャンパス 8号館8101教室
講演者 加藤 千洋 氏(朝日新聞編集委員)
山本 勲 氏(産経新聞編集委員・論説委員)
高見 邦雄 氏(緑の地球ネットワーク事務局長)
主催 立教大学ESD研究センター/認定NPO法人緑の地球ネットワーク(GEN)
  • レポーター:経営学部国際経営学科3年次 趙 かん

私の講演会への参加動機

私の生まれは中国ですが、幼少より日本で育ったため、この講演会で話される「日中協力」という内容にはとても関心があり、また経営学部で学んだ「企業の社会的責任」や「社会起業家」という分野に興味を持っているため、ぜひこの講演会に参加して環境問題に対する取り組みを最前線で行っている方のお話を聞きたいと思いました。

中国の環境問題の現状と今後

山本勲氏

最初に、講師の加藤さん、山本さん、高見さんより、活動を通して考えている中国の環境問題の現状と今後の在り方についてそれぞれ30分程度講演が行われました。その後共通のテーマについてパネルディスカッションを行い、最後に会場からの質問に講師の方が応答するという形で進行されました。
三者の講演の要点をまとめると次のようになります。中国において、今年の夏に行われた北京オリンピック、そして2010年に開催される上海万博などに象徴される驚異的ともいうべき高い経済成長や社会的発展の背後で、さまざまな環境問題(水資源の問題、大気汚染、土壌汚染、森林伐採、砂漠化、資源の乱開発など)が深刻化し、また沿海部の都市と内陸部の農村との格差がどんどん拡大し、社会的な問題になっているという現状があるということです。

加藤千洋氏

米国のサブプライムローンの崩壊を受けて金融不安が世界の実体経済にも影響を及ぼし、また中国経済自身の産業構造も変容し始め、大きな曲り角を迎えた今日、中国政府のかじ取り及び政治的変革が非常に注目されています。一方、2008年は中国の「ボランティア元年」であると言われている様に、四川大地震や中国南部を襲った大寒波の後には、物資の援助やボランティアに志願する市民が急増し、中国の人々の意識に「自発性」という大きな変化が見られたことは、持続可能な成長へ大きな一歩であったということでした。

高見さんの活躍

高見邦雄氏

そのような中国で1992年から一貫して農村地域で緑化活動を展開している日本人、それが、認定NPO法人、緑の地球ネットワークの高見邦雄さんです。高見さんは日本との過去の戦争によって多くの人が心にわだかまりを持つ中国の農村部へ赴き、国籍や文化、そして年齢や損得の感情といったものすべてを超えて、ただひたすらに中国の砂漠化した土地を緑化させようという一心で活動に努めてきました。高見さんが活動しているのは、年間の降水量も非常に少なく、また最低気温がマイナス30度を下回るという悪条件の地域です。しかし、高見さんは約15年間、さまざまな困難や問題にぶつかりながらも決してあきらめず、多くの人の協力を得ながら、樹木を一本一本植え、そして人と人の心の絆を一つまた一つと紡いできました。

感想

今回この講演会に参加して、中国の環境問題の現状の深刻さと今後の解決へ向けた日中協力の必要性を感じました。そして、何よりも高見さんをはじめとするNPOやNGOなど民間の草の根活動が、国や過去の戦争、そして利害や世代を越えて人と人の心や絆を結びつけ、今後日本と中国が共生していくことの可能性となることを知り、とても感動しました。講演会の最後で「バカになること」が活動の原動力だとおっしゃっていた高見さんの言葉は、私にとってまだまだ難しいですが、私も大学で学んだことを活かし、今後日本と中国の、そして人と人の心の架け橋になれる活動をしたいと考えています。

パネルディスカッションの様子

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