(掲載日2008.12.8)
レポーター : 理学部生命理学科 2年次 難波 恵理
山田 康之准教授
生物物理は、生体内で起こる化学反応を熱力学的に考える授業です。
授業はまず、熱力学第一法則や第二法則を学ぶところから始め、今は実際の生体反応ではどうなっているのか学んでいます。今までは反応が全て起こる、という条件について考えてきましたが、実際の生体内ではそうはいきません。
今日、11月21日の授業は、「ギブスエネルギー」という化学反応の起こりやすさを数値で表したものと、化学平衡の関係についての授業でした。生体内の物質は、それぞれ場所によって存在量が大体決まっているので、同じ化学反応でも起こる程度が違うのです。また、生体内はpH7を標準環境とするので、これも考慮に入れなければなりません。これらを踏まえて、生体反応の起こりやすさを数式的に求める方法を学びました。
生命理学科の学生の中には、高校で物理を履修していない人もいますが、基本法則の難易度は高校の熱力学とさほど変わりません。どれも一つひとつ式を丁寧に追っていけば大丈夫!
それに、山田先生は、皆が理解しやすいような具体例や練習問題も出してくれます。
物理だからと言って、あまり身構えないでくださいね。
実験装置を使っての説明。
満員の教室は熱気に包まれています。
| 取材日 | 2008年11月21日(金) 9:00~10:30 |
| 教室 | 池袋キャンパス 4号館4339教室 |
■授業の目標
エネルギーの概念を理解し、生物におけるエネルギーの収支を理解する。
■授業の内容
はじめに化学熱力学の基礎(エントロピー、エンタルピー、ギブスエネルギーなどの概念)を講義する。これにより、注目する反応が起こりうるか否かを判断する事、またその反応からどの程度のエネルギーを取り出す事ができるかを求める事が出来るようになる事を目指す。
生体のエネルギー獲得の過程である、解糖、呼吸におけるエネルギー収支を解説する。生物がいかにして効率よくエネルギーを取り出しているかを知る。
生体のエネルギー代謝において重要な概念である、イオンの電気化学ポテンシャル差について講義する。
また、全ての生物にとってのエネルギーの源といえる光のエネルギーが、生物にどのように利用されているかを講義する。
化学反応の起こる速度をどのように考えればよいかを紹介する。