(掲載日2008.06.04)
レポーター : 学習院大学法学部政治学科3年 柿内亜沙美
豊田 由貴夫教授(観光学部)
みなさんディズニー映画の「白雪姫」は見たことがありますよね。その中で白雪姫は「家が汚れてい るのは、母親がいないからね」と言います。7人のこびとの中の1人、おこりんぼからも「女のくせに」「だから女は」といった台詞が負けずと出てきます。こびと(男)は外で仕事、白雪姫(女)は家で家事。これは白雪姫に見るジェンダーと言えるかもしれません。古典的ディズニー映画の典型では、若くてきれいな主人公のお姫様が王子様と結ばれてハッピーエンド。シンデレラはつらい現状に耐えて、いつか幸せになれることを信じている従順な女性。女性の幸せは結婚?女性は美貌と従順さで評価される?さらには映画が作成された当時のアメリカ社会、家父長制が強調されているのではないでしょうか。
このような視点からディズニー映画を見たことがありましたか?この授業では文化人類学・社会学・観光学などのさまざまな視点から東京ディズニーリゾートを考えることができます。講義後に行われる先生同士の議論でも、見方の違いに驚かされます。こんな授業、他の大学には絶対ない!f-Campus(※)で新座まで来てしまうくらいの価値がある、面白くて刺激的な授業です。「TDRのアトラクションを映画化した作品が何本あるか」という質問に答えられてしまう学生が教室の中にたくさんいることも、この授業をさらに盛り上げています。
※f-Campusとは、協定を結んでいる他大学のキャンパスに出向き、多様な授業を履修することが可能な、5大学単位互換制度のことです。立教大学を始め、学習院大学、学習院女子大学、日本女子大学、早稲田大学の5大学がそれぞれの開講科目を提供し合い、提供科目は5大学でおよそ1000科目を数えます。
| 取材日 | 2008年5月9日(金)13:10~14:40 |
| 教室 | 新座キャンパス N121教室 |
■授業の目標
東京ディズニーリゾートを文化人類学・社会学・観光学など様々な視点から分析することを試みる。受講者は講師からの刺激を受けて,独自の議論を展開して欲しい。
■授業の内容
東京ディズニーリゾート(以下,TDRと略)は成功したレジャー産業の例として経営学的観点から見られる場合が多いが,この授業ではむしろ文化現象としてTDRを考えてみたい。文化人類学の立場からは,アメリカのディズニーランドはアメリカ文化を確認する聖地であるとの見方があり,あるいはアメリカの文化帝国主義の例としてディズニー文化をとらえる見方もある。また,TDRはアメリカの本家以上に成功していることから,日本がディズニー文化をいかに受容したかを考えることもできる。この授業では,TDRに関するこのような様々な視点を考慮に入れながら,文化現象としてのTDRを考えてほしい。
TDRのリピーターとなっている受講生も多いと予想されるが,TDRに関する様々な分析の有効性を,それぞれの経験から批判的に考えて欲しい。実際の経験をもとにした,受講生による発表,また受講生同士の議論の機会も持ちたいと考えている。
■授業計画
1.イントロダクション
2.東京ディズニーリゾートの観光資源
3.アメリカにおけるディズニー文化
4.ディズニーとサンタクロース
5.東京ディズニーリゾートの空間論
6.TDRと文化帝国主義,マクドナルド化
7.TDRの日本への適応
8.東京ディズニーリゾートでの観光行動
9.TDRとパリ・ディズニー,香港ディズニー
10.ディズニーとジェンダー
11.修学旅行と東京ディズニーリゾート
12.受講者による研究発表1
13.受講者による研究発表2