おもしろ授業 [大学院]

(掲載日2005.1.22)

立教生による講義レポート!

レポーター : 21世紀社会デザイン研究科1年 庄野 智哉

近頃、ネットワーキング、パートナーシップ、コラボレーション等々、いわゆるセクターの壁を越えた「協働」関係の話題よく耳にするようになった。

さて、それら「協働」関係の目指す所は様々であり、主体間の利害関係も必ずしも一致しない。例えばNPO/NGOと行政との間には、資源や情報の面で歴然たる格差が存在するわけだ。そんな中で、果たしてどのような「協働」関係が望ましいのか?そして、その関係を構築するために何が必要なのか?そもそも現状はどうなっているのか? この授業では「協働」をめぐる議論を過去の文献/資料、事例研究を叩き台に、ゼミ生による報告及び討議によって様々な方向から「協働」についての理解を深めていった。

また、実際に「協働」を進めている各分野のゲストスピーカーによる事例報告もあり、毎回興味深いお話を頂いた。
  授業の最終成果として、三鷹市でのフィールドワークを行った。三鷹市は「白紙からの市民参加」を謳い、第三次基本計画策定の際、みたか市民プラン21会議という先駆的な「協働」を行った(また、続けている)市政である。

ゼミ生はそれぞれの問題関心から四つのグループに分かれて、文献だけでは必ずしも明らかにならない、三鷹市における「協働」の実態を明らかにすべく調査を行った。結果として、どのグループの報告も新しい知見を含んだ物であったと私は思う。
 中村陽一先生の授業はいつもそうだが、終盤に近づくにつれて授業時間外の活動が重要になってくる。ゼミ生同士の共同作業であったり、フィールドワークであったりだ。少しヘヴィに感じる時もあるが、このことこそが得る物を大きくしている一因なのかもしれない。

取材当日は、 株式会社ネットワーク商店街顧問研究員の木下斉氏をゲストスピーカーとしてお迎えいたしました。

取材当日は、 株式会社ネットワーク商店街顧問研究員の木下斉氏をゲストスピーカーとしてお迎えいたしました。

取材日 2004年12月16日(木)6限目(18時30分から)
教室 池袋キャンパス10号館X302教室

授業概要2004年度シラバスより

■ねらい・授業内容
いまや地域社会の運営・経営にあたっては、NPO/NGOを含む住民・市民による多様な諸活動、あらゆる面で自らの革新(イノベーション)を求められる行政、地域社会と消費社会の大幅な変動への対応を迫られる民間企業、などによるネットワーキング、パートナーシップ、コラボレーション等々、いわゆる何らかの「協働」関係を強く必要とし始めている。だが現実には、その意義と目標設定、原則や方法、条件、判断や評価の基準、具体的な事業内容などはいまだ明確ではない。
 そこで、本科目では、「協働」をめぐる議論の現状と歴史的・社会的背景をふまえたうえで、主体となっているセクター、事業および活動分野、地域特性などの別を意識した事例研究を通して、現在進んでいる「協働」の可能性と課題を分析検討し、コミュニティマネジメントに関する実践的思考の深化をめざすこととする。また、受講者とのやりとりを経てテーマや地域を決めたうえで、(受講者数にもよるが)できるだけ少人数のグループによるフィールドワークを行い、現状と課題、提案などをまとめ事例研究報告してもらうことを並行して進める。そのための方法論や具体的な進め方についての基礎トレーニングも行う。
 演習の形式としては、共通の文献・資料、また上記フィールドワークをもとにした、受講者による報告および討議、私からの発題等を通じて「知の再編集」を試みる予定である。また、ゲストスピーカーによる事例報告も積極的に交えていきたい。

■授業計画
1.「協働」をめぐる議論の現状と歴史的・社会的背景
2.地域社会、地域経済、都市などをフィールドで研究していくための基礎トレーニング
3.さまざまなセクター・主体間での事例研究による「協働」の可能性と課題
 <例>企業の社会的責任(CSR)、戦略的フィランソロピー、社会的責任投資(SRI)などをめぐる環境変化のなかでのNPOと企業/「協働」という切り口から見た社会起業家/プラットフォームという「実験」(NPOプラットフォーム、ジャパン・プラットフォームなど)/NPOと行政の「協働」―現状と課題、その将来像(緊急雇用対策事業、委託事業、NPO支援ないし促進施策としての「協働」―官設サポートセンター、条例など)/三鷹、三島、杉並、神奈川など個別地域事例/民設の基盤的(サポート)組織/他多数

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