立教大学には課外活動としてさまざまなクラブやサークルが存在します。その中から今回は、今年で設立から20年目を迎え、立教大学の公認団体として活動を続けている学生キリスト教団体の一つ”立教学院諸聖徒礼拝堂ハンドベルクワイア”の方々にお話を伺いました。
「天使の歌声」と称されるハンドベルは、正式名称をイングリッシュ・ハンドベルといい、約400年前の英国にて誕生しました。もとは、教会の塔に連なるいくつもの鐘(タワーベル)を正しい順番で鳴らすための、練習用として考案されたのが始まりといわれています。鐘の大きさは、低音になるにつれて次第に大きくなっていきますが、小さいベルでは200グラムほど、大きいものとなると4キログラムもの重さがあります。私たちの団体では、5オクターブ61本のハンドベルを所有しているため、一曲につき、最大15名程度の演奏者によって曲を奏でています。
ハンドベルの魅力は、何と言っても「天使の歌声」と呼ばれる音色にあるのではないでしょうか。ハンドベルの演奏を聴いて「キレイだな。僕も私もやってみたいな」と、ほとんどの隊員がそう思い入部したほどに、ハンドベルには人を惹き付ける不思議な力があります。
そして、この楽器の最たる特徴は、「一人では決して演奏できない」という点にあります。一本のベルからはたった一音しか奏でることができません。そのため、一定数の人が集まり、一人につき2~5音程度を担当することで初めて音階が成立し、曲を演奏することができるのです。 このように、ハンドベルは「一人ひとりの存在がいかに大切か」ということを教えてくれる楽器です。
皆が心を一つにし、息を合わせ、苦労してやっとの思いで曲を完成させた喜びや、時には上手くいかない苦しみを共有することで、初めて一体感のあるハーモニーが生まれます。一つの曲をつくる協調性、一つの音を担当する責任感、そして分かち合い…など、ハンドベルから教えられたことは数え切れません。ほとんど毎日のように触れている私たちも、ハンドベルの奥深さを事あるごとに気づき、その楽器の魅力にますます惹かれています。
現在、当団体には1~4年次生までの24名の隊員が所属しています。主な活動内容は、立教学院諸聖徒礼拝堂(チャペル)での礼拝奉仕の演奏、学内外からの依頼演奏、年3回のコンサートです。
今年度は、活動テーマとして「ShaRing」を掲げています。これは、『Share(分かち合う)』と『Ring(奏でること・心に響く・輪)』を合わせた造語です。この言葉には、礼拝奉仕・依頼演奏・コンサートのどの場面においても、隊員同士はもちろん、演奏を聴いてくださる方々や私たちの活動を支えてくださる方々と、喜び・悩み・苦しみをベルを通して互いに分かち合い、理解したいという想いが込められています。
(※注1)「立教学院賞(RIKKYO AWARD)」
立教学院にて創立135周年を機に、本学院の学生・生徒・児童の人間的成長・発達に、長年にわたり寄与していただいた外部の方および団体の活動に感謝し顕彰することを目的とした賞です。
詳細は立教学院ニュースをご覧ください。http://www.rikkyogakuin.jp/news/2010/05/6962/
今回、奥中山合宿に至った大きなきっかけは、立教大学がワークキャンプを奥中山で毎年開催していることや、私たちハンドベルクワイアが、2007年に「奥中山でベルの音を響かせ隊」として赴き、現地の方々とハンドベルを通じて充実した交流を得られたことが挙げられます。
そのような経験から、奥中山であれば今年度のテーマである「ShaRing」を見つめ直し、私たちに足りない「何か」を掴めるかもしれない・・・そう思い立ち、合宿地を奥中山に決定しました。
しかし、実際に決行するにあたって、遠方の地ゆえの金銭面、宿泊地、交通手段、生活面などの多くの問題をクリアしなければなりませんでしたが、大学関係者や奥中山の方々が、私たちの意図を汲み取ってくださったり、金銭的援助をいただいた上に合宿プランなどのサポートまでしてくださった方々の支援により、奥中山での合宿を実現することができました。多くの方々のご尽力があってこそ成り立ったのですから、本当に感謝の一言に尽きます。
池袋キャンパスから岩手県奥中山までは、片道8時間半のバスの旅でした。これまでに経験したことのない長距離移動でしたが、気持ちの高まりがあったせいか、あっという間に時が流れたように感じました。
現地では、カナンの園の職員の方にご支援いただき、奥中山各所でのコンサートや、現地で生活する方々との交流の場を与えていただきました。そこで私たちは、「場所」、「時間」、「心」を共有し合いました。 そして、見たことや感じたことが、各隊員の胸に「気付き」という形になって鳴り響くのを強く感じました。
誰にでも、日常生活においては、外に出すことを恐れ、心の奥底に溜めてしまいがちな「何か」があると思います。その「何か」に対して、目を向ける勇気を持つこと、また、心のストッパーを外して発信し合う勇気を持つことがいかに大切かということを、私たちは「気が付いた」のです。そして実際に、ハンドベルクワイアとしての姿勢や、隊員同士の関係性などを、言葉を持って伝え合うことができました。
このような経験は、一見、ハンドベルの「綺麗な演奏」や「良い演奏」には関係があるようには思えないかもしれません。しかし、この「気付き」こそが私たちの奏でるハンドベルの音を確実に変えたのだと、コンサートの中で身を持って感じることができました。奏でられた音色は、全身全霊で音を味わってくださる奥中山の皆さんの想いとシンクロし、素朴で、温かな、確かなエネルギーとなって、私たちを包み込んでくれました。あの瞬の空気・高揚・想いは、今でも鮮明に蘇ってきます。
奥中山での合宿は、今年度のテーマ「ShaRing」に込められた想いにも合致する経験であったと共に、今後の活動つながる、かけがえのない機会であったと感じています。

(写真左)東八幡平病院でコンサートを行った際にいただいた『感謝状』
また、岩手日報(2010年8月27日付)に「新いわて農協奥中山農業団地センター」でのコンサートの様子が掲載されました。
掲載記事(PDF)はこちら
・ランチタイムコンサート
日時:2010年11月25日(木)12時30分~13時00分
場所:立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋キャンパス内チャペル)
入場無料
・クリスマスコンサート
【池袋】
日時:2010年12月11日(土)17時00分開場、17時30分開演
場所:立教学院諸聖徒礼拝堂(池袋キャンパス内チャペル)
入場無料
【新座】
日時:2010年12月24日(金)12時30分開場、13時00分開演
場所:立教学院聖パウロ礼拝堂(新座キャンパス内チャペル)
入場無料
ぜひ聴きにいらしてください。隊員一同心よりお待ちしております。