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ホントに出版しちゃいました。

経済学部会計ファイナンス学科3年次 加藤 治人

4月に、本を出版するという話を聞いたとき、「学生が書いた本を作ってくれる出版社があるわけない」、「口だけ口だけ」と誰も本気にしませんでした。7月に出版社の方がゼミにいらしたときに、初めて「おいおい、先生一人だけ本気だよ!?」とあせりました。しかしまだ半信半疑だったので「出版といっても、実は自費出版で全部自分たちが買わされて、新ゼミ生に売りつけたりするんじゃないか?」という憶測も飛びました。実際に出来上がった本を手にとって、初めて「自分たちはホントに本を出版したんだぁ」と実感することができました。作業を進めている間ですら、「これホントに本になるのか?」「うちの班だけ本に載らないかもしれない」と自信がなかった人が多かったものです。
 1番苦しんだのは、《斬新》、《オリジナル》でなくてはならないというプレッシャーでした。普段のゼミは調べたこと、聞いたことを受け売りでしゃべっているだけです。しかし今回の共同研究は「どれだけ知っているかどうか」が問題なのではなく、『どれだけ考えたかどうか』にかかっていました。

ホントに出版しちゃいました。

授業風景

 また、「夏は夢があった」とよく言い合ったものです。最初のころは自分たちのアイディアに酔っていたからです。しかし調べていくうちに、「もうやってるじゃん」ということが何度もありました。その度にプランを考え直しました。今思い返してみると、当時は'斬新'という言葉を意識しすぎていたあまり、すでにやっている=駄目という雰囲気がありました。まったく新しい物でなくては、オリジナルではないという思い込みがありました。しかし、すでにあるからといって、すぐにあきらめるのではなく、もっと掘り下げて「先に行われてしまっている事は、何か問題を抱えていないか?」を発見し、「その解決方法を提案する」というのも、立派なオリジナルであると、最近私は気づかされました。
こうした不安だらけの状況にも関わらず、なんとか本を出版することができた一番の要因は、やはり先生のリーダーシップです。最初から出版を確信し続けたのは、おそらく先生ただ一人でしょう。「みなさんには本の出版という名誉をあげます。だから私は印税をいただきます(笑)」と冗談を言って私たちを励まし続けてくださいました。(本当に冗談ですよね?)

出版された本

 なんといっても4年次生。他のゼミでは4年次生はお客様的存在らしいですが、郭ゼミでは4年次生も全参加が基本です。この先輩方は前に出て、ガンガン進んでいって「俺についてこい!」という強引なタイプではなく、みんなの意見をきちんと聞いてくれる包容力のある先輩方でした。とっても仲のよい先輩方で、「こんな4年次生になりたい」と私たちは今でも思っています。聞くところによると、先輩たちが4年次生になる前に「4年次生としてどうあるべきか?最初から自分の意見を主張してしまうのではなく、まずは聞き手に回ってみんなが意見の言いやすいゼミにしよう」ということを話し合ったのだそうです。こうした4 年次生の心づかいがあったからこそ、当時2年次生だった私も、言いたい放題言うことができました。

 そして3年次生。この先輩方が共同研究において中心的な役割を果たしていました。各班でオリジナルのビジネスモデルを提案していますが、その原案のほとんどはこの3年次生の先輩方が考えたものです。私なんかは、先輩がひねり出してくれたアイディアにただケチをつけているだけの存在でした。私ができない理由ばかりを考えてしまうのに対して、先輩方は「どうすればできるか?」ということに頭を使っていました。また当時の私は「先輩なんだから、自分よりできて当然だ」という思い込みがありました。しかし実際3年次生になってみて、ちょうど去年の今頃にはもう共同研究が始まっていたことを考えると、今の自分は先輩方には到底及ばないと実感しています。私はこの先輩方をとても尊敬しています。尊敬しているからこそ、「何としても超えたい」と今は強く思っています。毎回ゼミで、いろんな先輩相手に議論をふっかけるのですが、いつも小手先であしらわれてしまっています。まだまだ修行不足です(笑)。

全員で喜びの記念撮影!

 そして2年次生。男5人と女1人の計6人で、班も6班だったため、ちょうど各班に一人ずつ入っていました。グループワークがメインの共同研究で、班がお互いに違うために同学年同士はほとんど接点がありませんでした。しかしそれは、同学年で固まらずに、常に先輩と行動することができたということで、各自多くの事を先輩から得るチャンスとなりました。いまでも共同研究が同じ班だった先輩は師匠です。2年次生のうちに出版という経験ができたことはとてもラッキーなことだと思っています。しかし一方で、「当時は力不足だった、いまの自分にはもっとできることがあるんじゃないか、もう一度やりたい」という未練もあります。
 そしてなんと、先生より第2弾の発表がありました!!来年の後期に4年次生になった私たちがノウハウを伝授して、再来年に1年間かけて出版を目指すというものです。私たちにはまだ、これまでの苦労を後輩に受け継ぐという大切な仕事が残っています。今度は裏方として、共同研究を支えていきたいと思っています。(広報課発行『SQUARE』第7号掲載)

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