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概要

20150714rikkyo

国際・政策部会プロジェクト研究報告「欧州危機後の経済政策に関する包括的研究―福祉国家の持続可能性、産業とエネルギー・資源政策の最新の構図・国際収支分析を中心としたグローバル経済の動態分析―」1.活動内容・目的国際・政策部会プロジェクトでは、3 つのユニット(国際経済、福祉国家の持続可能性、産業と地域など)を意識した研究を行い、それを進展させ、包括的研究への視点を整理することを目的として研究活動を行った。第一の視点は、国際収支分析を軸とした欧州危機後のグローバル経済の最新の展開に関する研究である。欧州危機後の世界経済システムの変動に関する大局的把握を、各国の国際収支分析や貿易、移民問題の展開等を素材に、多角的に行う。第二の視点は、福祉国家の持続可能性に関する研究である。日米欧といった先進国、デンマーク等の福祉国家先進国との詳細な比較を通じ、21 世紀において福祉国家がどのような役割を果たしうるのか、持続可能性を高めるための方策はいかなるものか等に関し、具体的な研究を行う。その際、財政金融政策、租税政策、労働・社会政策、都市政策の視点を意識する。第三の視点は、産業、エネルギー・資源・食料政策の展開に関する研究である。「福島」後には、原子力エネルギーへの依存のもつ巨大なリスク、石油に変わるシェールガス開発など新エネルギー政策が加速している。食料・資源をめぐるグローバル争奪戦も一層深刻になっており、特定地域に特化したサプライチェーンの寸断と再構築の動き、日本電気機械産業の苦境など、「福島」後には産業再編の新展開がみられた。このような産業、エネルギー・資源・食料政策の新たな課題に迫る研究を試みる。以上の視点を踏まえ、2014 年度は表1 に示すように、共催を含め6 回の研究会及びシンポジウムを開催した。福祉国家の持続可能性に関する研究ではデンマークにおけるニューパブリックマネジメントと専門職化がもたらした福祉国家体制における制度的破綻についての国際比較研究を行った。産業、エネルギー・資源・食料政策の最新の展開に関する研究では、ロシアをめぐるエネルギー情勢と日本や、内陸輸送インフラの整備とグローバル製造業立地空間の再編について詳細に検討することに加え、現代の農業における重要な論点である家族農業をテーマにシンポジウムを開催した。また、産業や貿易にも関わるテーマとして、リーマンショック後における中小自動車部品サプライヤーの実態についての研究を行なった。さらに、英国スコットランドの独立に関する選挙についても取り上げ、世界的な政治経済の動向に関する知見を一層充実させた。61