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概要

20150714rikkyo

させると、イギリスでは穀物は生産されないということになってしまう。ところが、リカードウはイギリスの資本主義農業とユンカー経営のドイツ、ポーランドの農業を収穫逓減という同一の論理でくくり、穀物輸出国の輸出量の限界を指摘しイギリスは穀物の「膨大な量の輸入国にはならない」ということを経済学の枠内で示したのである。しかし、資本主義とそれ以外の生産を単純にひとくくりにするこの方法は本来困難であり、経済学の限界であるといえる。イギリスは「一大農業国」にとどまるという現実認識を支えたのが、ウィリアム・ジェイコブによってなされたヨーロッパでの穀物輸出地域の実態調査と穀物法廃止以前からおこなわれていた農業改良投資であった。文責:岩崎俊夫(本学経済学部教授)60