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概要

20150714rikkyo

の進展に伴って徐々に評価されるようになり、ヘドニック・アプローチの積極的導入という提言も見られるようになった。他方で、ヘドニック・アプローチが採用される品目数は依然として少ない。ヘドニック・アプローチは、財の特性に注目する手法であり、従来は品質調整で取り扱うことができなかったモデルチェンジ機種、新製品の登場に適応することができるという利点がある。他方、理論的側面、実務的側面から次のような問題点がある。理論的側面からは、新しい消費理論をはじめとして、依然として主観的かつ曖昧な効用をベースとしている。さらに、品質調整で一般的に利用される半対数線形型の回帰式が理論的に導かれたものではなく、あくまでも当てはまりが良い、という理由による。実務的側面からは、変数(特性)の選択が問題となる。多重共線性の問題があると同時に、選択される変数は定量的に測定可能なものに限られ(0、1 のダミー変数を利用することは可能)、適用可能な範囲が限定される。また、特性の選択やパラメータの推定には多くの実売価格データが必要となることから、コストがかかるという問題点があり、推計式の妥当性についても随時見直す必要がある(統計局では半年ごとの見直しなどが行われている)。報告 ▽小西一雄氏(本学名誉教授)「『異次元金融緩和政策』の現段階」【報告要旨】アベノミクスの3 本の矢のうち、第一の矢とされる異次元の金融緩和政策は、①今後(2013 年4 月~)2 年間でCPI 上昇率を2%程度に上昇させ、安定させる、②今後2 年間でマネタリーベースを2 倍にする量的緩和政策を実施する、③マネタリーベースを2 倍にするための買いオペに際して、買い入れる国債の満期構成を長期化し、長期金利の引き下げを図る(買い入れ額は当面月7 兆円程度とする)、である。長期金利の引き下げを図るためには、資産市場における投機家の期待とマインドに働きかけることを重視しなければならない。そこでは、政策当局者が弱気の発言や事実関係の追認をすることは命とりであり、したがって、弱気の発言ができない、後戻りができない、ということになってしまう。異次元の金融緩和政策の理論的支柱とされる浜田宏一や岩田規久男らのリフレ論者によるリフレ政策は、①日銀のインフレターゲットの明確化および異次元金融緩和政策による予想インフレ率を上昇させ、国債買い入れによる名目金利を低下させる第一段階と、②円安・株高・予想実質金利の低下によって、企業の設備投資が増大し、その資金調達のために銀行の貸出が増加することで、マネーストックの増大とインフレ目標の達成が行われる第二段階という、二段階波及経路を想定している。リーマンショック後に円に向かった資金は、欧米の景気減速が一段落した(日本の状況は悪い)こともあり、円から引き上げられる方向になっている。安倍内閣の登場は2012年末以降の国際的投機資金の為替投機の反転のきっかけを与えたと言えよう。つまり、リフレ政策が想定する第一段階は成功した、ということになる。(ただし、リフレ政策は今57