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概要

20150714rikkyo

制金利時代の発想のまま暴走し、バブル期に突入した。バブル経済の発生・拡大は、多くの要因が複合的に作用した結果との見方が通説ながら、その過程で最大の要因となったのは、リスク管理を無視した銀行の積極的な融資行動であったと考えられる。その根拠として、①不動産関連業種や株式投資等の財テク資金向け貸出の集中、②量的拡大主義および横並び主義の行動様式、③海外からの資金取り入れの積極化等が挙げられる。バブル崩壊後、銀行のリスク管理態勢の整備が進められてきている。その結果、近時超金融緩和状態の下で、大型予算が編成されるなど、80 年代のバブル期を彷彿させるような事態が相次いで発生してきているものの、銀行が無謀な貸出競争に狂騒する姿は今のところ窺われない。それは、①マネタリーベースの大幅な増加にもかかわらず、銀行貸出が積極化していないこと、②行政等による貸出促進の誘発が盛んに行われているが、先行きに対する期待感が高まらず、安易に応じていないこと、③貸出の業種別偏重がみられないこと、④本格的な国際業務の展開が志向されていること、に示されている。ただ、バブルというのは渦中ではなかなか認識されにくく、その存在に気付くのは崩壊し始めてからであることから、銀行としてはさらにリスク管理態勢を強化していく必要があろう。今後リスク管理の一段の高度化・精緻化を進めるとともに、いかに実効性を確保していけるかが課題となる。そのためには現行のVaR 等による統合リスク管理を検証・補完するバックテストやストレステストの一層の活用等が求められるほか、リスク・カルチャーの構築およびリスクコミュニケーションの推進が重要となろう。第5 回研究会日時 2015 年1 月21 日 16:00 ~会場 12 号館 4 階 共同研究室報告 ▽鈴木雄大氏(本学大学院経済学研究科院生)「品質調整におけるヘドニック・アプローチ」【報告要旨】小売物価統計調査において調査される銘柄は、①「代表性」(その品目の価格変動を代表する銘柄であること)、②「市場性」(全国的に出回っている銘柄であること)、③「継続性」(継続的に調査が可能な銘柄であること)、④「実地調査の容易性」の4 点の基準により選定されるが、様々な事情により調査銘柄の変更を余儀なくされることがある。この時、(日本の)CPI の目的は、「名目的価格変動」のみを測定することにあるため、品質の変化(すなわち、実質的価格変動)部分を価格の変動から除去しなければならない。品質変化部分を調整する品質調整手法は複数存在する。ヘドニック・アプローチは、財の持つ特性に注目し、「財の価格をその財の特性の上に回帰して特性の計算価格を推定し、特性の量(水準)と計算価格の推定値の積和をその財の品質を示す指標として使う方法」である。ヘドニック・アプローチは、その手法に対する評価が大きく変化してきた。1960年頃までは、ヘドニック・アプローチに対して否定的な見解が多かった。その最大の理由は、「理論的裏付け」がない、というものであった。Lancaster(1966)(消費サイドから)、Ohta(1975)(生産サイドから)、Rosen(1974)(需要、供給両面から)等による理論化56