ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

20150714rikkyo

の皆さんに指摘しておきたいと思います。私の研究にかかわっていえば、リンデンラウプが1967 年に書いた『社会政策学会における路線闘争』という本があります(翻訳はありません)。これはこの分野では非常に有名な著作で、500 ページぐらいの大部の本です。私が研究していた70 年代の終わりとか80 年代ぐらいになっても、多くの日本人研究者が引用していました。この本のポイントは、ヴェーバーやゾンバルトなどの社会政策学会若手世代がマルクスの影響を受けていることを初めて指摘したものとして評判になったのですが、それと同時に、私は後でわかったのですが、ドイツにおけるシュモラーの再評価として影響を与えた著作です。ところが日本では、私のシュモラー研究が出るまでの20 年間、誰も重要なポイントを紹介せず、違うところを引用して紹介しているわけです。ですから、この本が一番言いたかったことについては誰も言わないで、いわばつまみ食いが行われていたのです。やはりそれはまずい。この著作は現在でも社会政策学会について何かいう場合には必ず出てくる名著です。重要な研究が出た場合、中心的論点の紹介を踏まえた上で細かいところを引用しないと、後からちょっと痛い目に遭うということになるのだろうと思います。雑駁な話で大変申しわけありません。以上で私の、まだ全部終わっているわけではなくて中断してしまっているところもあるのですけれども、私の歴史学派に関する研究の回顧とさせていただきます。私はこうして振り返って立教大学大学院経済学研究科に在籍して本当によかったとつくづく思っています。教えていただいた諸先生や同僚との交流を通して、研究者として育てていただいたと感謝しております。どうもありがとうございます。文責:關智一(本学経済学部准教授)49