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概要

20150714rikkyo

立教大学経済研究所主催 第2 回学術研究大会日時 2015 年3 月7 日(土) 14 時00 分~ 17 時30 分会場 池袋キャンパス 8 号館 3 階8303 教室報告 ▽飯島寛之氏(本学経済学部准教授)「日本の経常収支赤字を考える」▽高橋衛氏(常葉大学経営学部教授)「現代経済と企業金融―資産流動性・資産回転率との関連で―」▽田村信一氏(北星学園大学学長)「私とドイツ歴史学派」司会 關智一氏(本学経済学部准教授、経済研究所副所長)立教大学経済研究所が主催する学術研究大会は、本学経済学部にゆかりのある研究者(卒業生、名誉教授、助手・助教経験者など)による年に一度の研究会であり、研究上の交流を通じて懇親を深め、経済学部および経済学研究科の研究・教育の向上を図ることを目的に、老川慶喜教授が経済研究所所長を務められた2013 年度よりスタートした。第2 回目の今大会においても、研究者養成機関としての立教大学経済学部の歴史と伝統を、改めて確認する機会となった。本稿では、当日の3 名による研究報告を中心に、その一端をご紹介したい。第1 報告「日本の経常収支赤字を考える」飯島寛之(本学経済学部准教授)1.問題の所在経常収支という問題については、これまで赤字、黒字に伴ってさまざまな議論がなされてきました。たとえば、1960 年代には赤字というのは悪いもので何らの対策が必要なものと認識されていましたが、1980 年代になると、逆に日本の経常収支黒字に対する外圧が高まって、黒字は何とかしなければならならないものという認識が広まったようにです。そして貿易収支や経常収支の赤字が目前になった現在、再び赤字をめぐって、あるいはこうした状況に転じた日本経済の在り方をめぐって種々の議論が登場するようになっています。昨今の赤字化に伴った問題の焦点は大まかに言えば、①黒字は日本経済を支える土台であるから、それがなくなるということは日本企業の稼ぐ力が弱まったことを示し、外貨不足を通じて日本経済を根底から覆してしまうのではないかという悲観論、②経常収支赤字になっても対外資産の売却で穴埋めできるという楽観論、③貯蓄投資バランス(IS バランス)から考えると、経常収支は単なる残差にすぎず、黒字でも赤字でも問題にする必要はないという論理とに分けることができます。ただし、③については財政赤字が経常収支の赤字を誘引している場合には、非常に深刻な問題を引き起こすという見方もありますが。楽観論から悲観論まであるということは、経常収支とは何なのか、経常収支の赤字とい28