経済学部研究会

経済理論研究会

この研究会は、立教の経済学部を定年退職された先生方との研究交流の場を設け、あわせて院生・若手研究者の養成の場としても活用しようという趣旨で、久留間健先生(貨幣信用論)が退職された1997年に始まりました。

主要メンバーに他大学の教員や院生も含む研究会ですから、このような性格付けは正確ではありませんが、今述べたような説明が雰囲気をよく表していると思います。かつて三宅義夫先生(金融論)がお元気であったころに似たような性格の研究会(三宅研究会)がありましたが、その三宅先生も96年にお亡くなりになり、関係者が新たな討論の場を求めていたことも経済理論研究会をつくる背景のひとつでした。

二月に一度ほどの研究会で1回4時間ほど、ひとつのテーマでじっくりと議論をします。テーマは参加者の関心にしたがって、貨幣信用論や恐慌論などの理論問題から現状分析、さらには未来社会論にいたるまで、なんでもありです。退職教員、現役教員、院生のいずれが発表者の場合でも、雰囲気はあまり変わらず率直な議論をします。

故久留間鮫造先生や三宅義夫先生の流れを汲んで、『資本論』を中心に古典に真摯に学ぼうという姿勢、これがこの研究会参加者の共通項かもしれません。経済理論研究会というちょっと無味乾燥な名称も、このような参加者の気持ちを表現しているようです。専攻領域はさまざまでも、このような研究会に関心のある方は、是非気楽に参加してください。

次回の研究会

日時 2012年2月20日(月)14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室(第2・第3)
報告者・論題
  • 松田 岳氏(東京富士大学経営学部准教授)
    「保険の金融化現象」

研究会の基本情報

代表者(運営責任者) 小西一雄・前畑憲子
研究領域 価値論・信用論・恐慌論・現代資本主義論
設立年 1997年
開催テンポ 原則として2ヶ月に1回,土曜日に開催
主な会場

立教大学

主要参加者

氏名 所属
小西 一雄 立教大学
前畑 憲子 立教大学
久留間 健 立教大学名誉教授
大谷 禎之介 法政大学名誉教授
前畑 雪彦 桜美林大学
井汲 明夫 城西大学
堀内 健一 立教大学経済学部兼任講師
東 洋志 立教大学研究生
松下 和輝 立教大学大学院
川崎 志帆 立教大学大学院
飯島 寛之 東京富士大学経営学部准教授
植竹 美乃里 立教大学大学院
清水 良樹 立教大学大学院
範 立君 一橋大学大学院
宮成 則生 立教大学院生
宮田 惟史 東京大学大学院
旗持 孝寛 立教大学経済学部特別進学生
今井 祐之 玉川大学非常勤講師
山本 寿一 桜美林大学兼任講師
松田 岳 東京富士大学経営学部准教授

活動記録(2011年度)

第4回研究会
日時 12月3日(土)13時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 第1報告:前畑 雪彦 氏(桜美林大学経済学部教授)
    「オーバーナイト金利の成立メカニズム―白川方明理論の批判―」

参考文献
  ・白川方明著「第7章 金融調節方針とオーバーナイト金利」『現代の金融政策―理論と実際』(日本経済新聞社、2008年)

  • 第2報告:川崎 志帆 氏(立教大学院生)
    「書評 森岡孝二編『就活とブラック企業』(岩波ブックレット No.805)」
第3回研究会
日時 10月8日(土) 13時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 第1報告:松下 和輝 氏(立教大学院生)
    「1990年代以降の日本経済における情報通信技術(ICT)産業の位置――利潤率の傾向的低下を軸にした産業構造変化に関する試論――」
  • 第2報告:清水 良樹(立教大学院生)
    「中央銀行信用の意義と限界――金融危機における中央銀行と政府の役割の違い――」
第2回研究会
日時 2011年7月9日(土)14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 堀内 健一 氏(立教大学経済学部兼任講師)
    「利潤率と利子率の傾向的低下-日本における利子率の長期低落について-」
第1回研究会
日時 2011年6月4日(土)14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 小西 一雄 氏(立教大学経済学部教授)
    「金廃貨論・内生的貨幣供給説・信用創造論について」

活動記録(2010年度)

第9回研究会
日時 2011年2月26日(土)14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 小西 一雄 氏(立教大学経済学部教授)
    「内生的貨幣供給論とマルクス信用論」
第8回研究会
日時 2011年1月29日(土)14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 前畑 雪彦 氏(桜美林大学教授)
    「建部正義著『金融危機下の日銀の金融政策』について―内生的貨幣供給論批判―」
第7回研究会
日時 2010年11月13日(土)14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 卞栄成 氏(朝鮮大学校)
    「市場型間接金融の問題点に関する考察」
第6回研究会
日時 2010年9月11日(土)13時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 第1報告 旗持 孝寛 氏(立教大学学部生)
    「国際過剰貨幣資本の実体と発生」

本報告は今後の研究計画内容であり、その内容は学会における統一的概念が存在しない国際過剰資本の概念を明確にし、その実体・発生過程を解明しようと試みるものである。

国際過剰資本の定義について、まず「過剰」概念の規定が必要である。これまでの研究の共通点をまとめて簡潔な表現に直すと「実体経済の資金需要を超え、実体経済との関係性が薄い金融市場で国際的に運動をする貨幣資本」ということになるが、私は過剰概念には二つの定義があると考える。私の考える過剰とは、これまでの研究の共通点である実体経済からみた貨幣資本の過剰を基礎とし、これが金本位制下や金ドル交換下では生じなかった国際収支赤字によるドルの過剰と結びつくという、「二層の過剰」である。

以上のような国際過剰資本の把握にもとづいて国際過剰資本の発生をみると、これまでの研究では1971年の金ドル交換停止以降のアメリカの国際収支赤字拡大に国際過剰資本の発生原因を求めるものが多いが、その基礎にある各国における実体経済とくらべての過剰貨幣資本の発生という見地が不十分であるように思われる。では各国における過剰貨幣資本の発生をどのように理解するのか。私はそれをいわゆる利潤率の傾向的低下との関係で把握したい。この利潤率の傾向的低下は現代においても貫いており、その過程で実体経済(現実資本)に有利な投下先を見いだせない資本が貨幣資本として蓄積され運動していくのではないだろうか。利潤率の傾向的低下についての研究を深めながら、このような過剰貨幣資本の発生過程を具体的に研究し、これがアメリカ発の過剰ドルと結びついて国際的な過剰貨幣資本の運動が拡大していくことを明らかにしたい。

  • 第2報告 川崎 志帆 氏(立教大学院生)
    「第14循環の特質について」
  • 第3報告 植竹 美乃里 氏(立教大学院生)
    「1990年代アメリカの長期不況と『IT革命』」
第5回研究会
日時 2010年7月10日(土)14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 堀内 健一 氏(立教大学経済学部兼任講師)
    「利子率と利潤率―戦後日本における利子率の傾向的低下」

日本で半世紀に近い長期間にわたって持続する利子率(長期金利)の傾向的低下が観察される。利子率低下の要因についてみられる通説は、インフレ率や予想インフレ率の低下、それらの背後にある需給ギャップの拡大や潜在成長率(供給能力の増加率)の低下、カネ余りである。さらに、これらの諸要因が財政リスクによる金利上昇という反対要因を打ち消している。これらの説明は商品や貨幣市場における需給関係の動向つまり競争の問題に還元できる。

しかし、長期間にわたって持続的にあらわれる利子率の低下傾向は価値法則の貫徹の過程である。この問題についてマルクスの理論に依れば、現行版『資本論』第3部第3篇で展開されている「利潤率の傾向的低下法則」が準用できる。なぜこの法則が準用できるかというと、利子は利潤の分割された一部分であるからだ。したがって長期傾向的に利潤率が低下すれば利子率も同様に低下するという論理である。この意味で長期的な「利子率の傾向的下落」は、資本の有機的構成高度化から生じる「利潤率の傾向的低下法則」のひとつの発現形態である。

マルクスの理論に立脚すると、利潤率に規制される利子率が長期的傾向的に低下する諸要因はつぎのように分析される。第一に、現実資本の蓄積の動向から分析すると、剰余価値生産(特別剰余価値生産)→資本蓄積の進行→生産力の発展→資本の技術的構成の高度化→資本の有機的構成の高度化→一般的利潤率の傾向的低下・加速的蓄積の拡大→利子率の傾向的低下という長期傾向的な因果関係である。第二に、貨幣資本蓄積の動向から分析すると、剰余価値生産→資本蓄積の進行→貨幣資本蓄積→貨幣資本の過多(プレトラ)→貨幣市場における資金需給緩和→利子率の傾向的低下という因果関係である。

第一の問題は、資本の有機的構成の高度化による一般的利潤率の低下がひきおこす利子率低下の過程である。第二の問題は、第一の問題と同じ資本蓄積が貨幣市場における需給関係の緩和をひきおこすことによる利子率低下の過程である。本報告では、第一の問題に示された利子率と利潤率の傾向的低下の諸要因について、実証的な推計等を用いながら理論的検討をおこなった。

第4回研究会
日時 2010年5月29日(土) 13時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 清水 良樹(立教大学院生)
    「金融・経済危機におけるECBの危機対応。他国中央銀行との共通性とその独自性」

本報告の課題は、サブプライム・ローン問題が顕在化した2007年8月のパリバショックから2008年9月のリーマンショックを経た2010年現在に至るまでの金融・経済危機における中央銀行による危機対応を時系列的に比較し、共通性とECB(欧州中央銀行)の独自性を明らかにした。比較対象とする中央銀行として、ECBを中心としてユーロ導入国中央銀行で構成される単一金融システム、欧州中央銀行制度(ESCB)と日本銀行とFRBを取り上げた。

金融・経済危機における中央銀行による危機対応には4つの共通点がある。(1)満期の長期化、(2)適格担保基準の緩和と適格担保範囲の拡大、(3)外貨の流動性供給、(4)リスク資産の購入、である。これらの政策は、「非伝統的金融措置」と呼ばれている。「非伝統的」であるとしても、中央銀行が現金準備を供給し、それが金利低下を促し、金融緩和効果をもつことは従来と変わりはない。しかし、中央銀行へのリスク移転によって市中銀行の資産構成がリスク資産からリスクのない現金へと変化することによる貸出余力の増加と金融機関経営の健全化、そして、市中銀行が介在するとはいえ、中央銀行から民間への直接的な資金供給による市場機能の回復というのは「非伝統的」といわれる中身である。

通貨統合下の中央銀行といえども、危機対応における政策は1国における中央銀行と変わりがない。ならば、ECBを中心とするESCBは1国における中央銀行と変わりがないのかといえば、そうではない。通貨統合下の中央銀行であるESCBは、財政との関わりをもたない中央銀行である。中央銀行の基本的機能には、「発券業務」、「銀行の銀行」、「政府の銀行」があるが、「政府の銀行」は、通貨統合下では完全に果たされることのない中央銀行の機能であった。「政府の銀行」という場合、中央銀行は政府預金という政府の勘定項目を設けて決済手段を提供する。ECBは政府預金を持っていないが、傘下の各国中央銀行が政府預金を持つことでその機能を果たしている。「政府の銀行」には、決済手段の提供の他に、中央銀行が国債の買い手になって国債の消化を助ける機能がある。中央銀行は国債の買い切りオペレーションという形でこの機能を果たすわけだが、通貨統合下においては国債の買い切りオペレーションはない。

通貨統合下において国債買い切りオペレーションを常態化できない理由は、通常ESCBが金融政策を実施する場合、各国の金融市場に対して個別に対応しているわけではないように、単一金融政策である以上、各国の国債流通市場に個別に対応することなどできない。もしも、ブンデスバンクがドイツ国債を買い切り、フランス銀行がフランス国債を買い切り、イタリア銀行がイタリア国債を買い切るといったことをすれば、通貨統合下の単一金融政策の統一性は損なわれてしまい、通貨統合以前の各国個別の金融政策となってしまう。ギリシャ危機によってESCBは国債の買い切りを歴史上初めて行ったが、これはあくまで緊急避難措置であり、通貨は単一で財政は多元化されている通貨統合下の構造的矛盾を解決しないかぎり、常態化はできないのである。

第3回研究会
日時 2010年4月17日(土) 14時より
場所 立教大学12号館4階経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 范立君 氏(一橋大学院生)
    「中国の公的金融と中小企業」

本稿の課題は中国の中小企業の資金調達難の原因を明らかにすることである。現在、中国国内で中小企業の資金調達難に関する原因分析を2つの思考の経路から分けることができる。1つは金融制度要因説である。主に金融制度の歴史的形成プロセスから発生した諸問題に視点を置き、中小企業の資金調達難を銀行システム内部による諸制約条件に求める観点である。2つ目は、企業内部要因説である。主に市場経済における中小企業自身による経営上の諸問題に視点を置き、情報の不完全性から金融問題の原因を求める観点である。実際に、1995年の商業銀行改革の前に、専業銀行は利益に駆けられ、中小企業への貸付拡張行動を採っていたが、いずれも膨大な不良債権をもたらしている。むやみな貸出行動と不良債権の処理を含めて、95年以降の商業銀行改革が利益確保とリスク削減を中心に進められている。その後、中小企業の資金調達難の要因は商業銀行の「政企不分」問題が残ったまま、市場経済における情報問題を重視されつつある。そして、最後に中小企業の金融問題を解決するために、情報の優位性を有する民間金融機関の発展、銀行業への参入許可を促進する主張を支持する。

第2回研究会
日時 2010年2月23日(火) 13時より
場所 立教大学12号館4階 経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 清水 良樹(立教大学院生) 「EU通貨統合下の国債消化の問題」

本報告は、通貨統合の金融政策の危機下における問題は何かという問いを立てて、ECB、日銀、FRBの危機対応を時系列的に比較分析し、その共通性と差異を見出した。細かな政策の違いはあるけれど、金融政策にのみ着目すれば、通貨統合下の中央銀行といえども他の中央銀行と変わりはない。しかし、金融政策を財政との絡みで分析してみると、通貨統合下に特有な事態が見えてくる。ECBだけが国債を買っていないのである。ECBの政策枠組みでは、国債購入は可能だが、法律的には禁止されている。ECBが政策として国債購入ができない以上、通貨統合によって金融政策の自律性を喪失した各国中央銀行もまた自国政府の発行した国債を買い取ることはできない。すなわち、通貨統合下では「政府にとっての最後の貸し手」が不在であるということである。これが通貨統合の金融政策の危機下における問題である。

第1回研究会
日時 2010年1月30日(土) 13時より
場所 立教大学12号館4階 経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 範 立君 氏(一橋大学院生)「中国の民間金融と中小企業の共存」

中国では、国有の大企業は商業銀行による間接金融や、株式市場などの直接金融市場から容易に資金調達ができるが、それに対して、中小企業は直接金融市場からの融資が現段階では不可能であり、商業銀行からの資金調達も非常に困難な状況にある。それに対して、民間金融は情報収集の優位性とリスク管理の優位性に基づいて、中小企業の金融市場において、補完的な役割を果たしている。

本稿は中国の民間金融会社「福元運通」を考察する手がかりとして、取り上げることにする。同社の運営、管理システムに対する調査・分析を通して、「銀行から借り入れができない中小企業の金融市場における情報の非対称性問題を、民間金融はどのように克服して、有効なサービスを提供しうるか」、という点について解明を試みたいと思う。その際のカギとなるのは、公的な金融機関とは違って、同社が中小企業の金融市場において、「複層式・間接型リレーションシップ」型の融資に付随する取引コストとデフォルトリスクの削減に有効性を発揮しながら、なおかつ客を引き寄せる柔軟な経営方式を執っていることである。

  • 堀内 健一 氏(立教大学経済学部兼任講師)
    「利子率と利潤率―日本における『長期金利』停滞の諸条件」

戦後日本における利子率の傾向的低下の諸条件について、以下の(1)から(5)の点をあげ、相互の関連性を理論(マルクスの理論)的に整理することを試みた。(1)資本の有機的構成の高度化=生産力発展、(2)長期法則としての一般的利潤率の傾向的低下、(3)現実資本の加速的蓄積、(4)貨幣資本(monied capital)の蓄積、(5)信用(不換制)に依存した国債累積。この報告では、とくに1)(3)が(4)とどのように関連しているのか? 2)(4)と利子率変動との関連について問題にした。マルクス学派は、利子は一般的に見れば平均利潤(剰余価値)の一部であること、したがって、利子率の最高限は平均利潤率であり、利子率は平均利潤率と無限にゼロに近い点とのあいだで変動することを前提にしているので、一般的利潤率(平均利潤率)が傾向的に低下するなら、利子率も傾向的に低下するという理論的認識へと導かれる。

一方、利子率はいつでも貨幣資本(monied capital)に対する需要と供給によって規制される。そしてその均衡点で形成される利子率の水準にはなんら法則性がない。また景気循環上における利子率と利潤率が、ときに平行したり逆の動きをしているのは利子率と利潤率の大きさを決める要素に必ずしも関連性がないことによる。そうでありながら長期にわたる平均利子率の低下は、利潤率の傾向的低下法則によって規制されると考えるとすれば、この法則と貨幣資本(monied capital)に対する需給関係の変化の両面から整合的に説明しなければならない。このような前提に立った場合、どのような説明が妥当なのか、さきにあげた1)、2)の問題意識をもってマルクスの記述の検討をし、さしあたりえられた鄙見をのべた。
参考資料(PDF)

活動記録(2009年度)

第1回研究会
日時 2009年12月5日(土) 13時より
場所 立教大学12号館4階 経済学部共同研究室
報告者・論題
  • 堀内 健一 氏(立教大学経済学部兼任講師)
    「利子率と利潤率-日本における『長期金利』停滞の諸条件」

日本における長期金利の長期にわたる低落について、1.一般的利潤率の低下傾向、2.資本の有機的構成の高度化、3.貨幣資本(monied capital)のプレトラの常態化、4.不換制(日銀信用)と結びついた国債の大量発行の4つの点からの分析を試みた。

  • 松下 和輝 氏(立教大学院生)
    「1990年代以降の日本経済におけるICT産業の位置―1980年代におけるME化との相違点に着目して」

本報告は、80年代のME化時にはハイテク技術がそれ自体として自立し得なかったのに対し、90年代以降においてはICT産業という新しい産業が創出されているという点に着目し、この新産業の創出が日本経済にとってどのような位置にあるかということを明らかにしようと試みたものである。本報告での結論は以下のものである。すなわち、ICT産業の生成は日本経済全体に一定のインパクトを与えたものの、その主な市場が国内に限定されているためにリーディング産業という地位を獲得するには至らなかった。その結果、今日においてはむしろ革新的な中小ベンチャー企業が活躍しにくい状況が生じていると考えられる。

  • 前畑 憲子 氏(立教大学経済学部准教授)
    「いわゆる資本過剰論と商品過剰論について」

活動記録(2007年度)

第1回研究会
日時 2007/5/26
場所 共同研究室
報告者・論題 東 洋志
「グローバリゼーションに関するいくつかの論点」
第2回研究会
日時 2007/7/14
場所 共同研究室
報告者・論題 植竹 美乃里
「いわゆる『IT革命』について」
第3回研究会
日時 2007/10/27
場所 共同研究室
報告者・論題 堀内 健一
「金融再編後の銀行資本の蓄積動向」
第4回研究会
日時 2008/3/21
場所 共同研究室
報告者・論題 卞栄成(朝鮮大学校) 日本における民間銀行の業務多角化の現状と問題点

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