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専任教員の研究テーマ

※1印のスタッフは博士課程後期課程の研究指導は担当しません。
※2印のスタッフは博士課程前期課程の研究指導は担当しません。

荒川 章義 教授

経済学の理論、具体的には新古典派経済学、制度の経済学、ケインズ経済学が、何を見て何を考察することが出来るのか、逆に言えば、何を見ることが出来ず何を考察することができないのかを、その理論的な構造において分析すると同時に、その歴史的な形成過程、特にそれぞれの理論を認識論的な科学史の中において分析するということを行って来ている。それと同時に近年では、法制度の違いが経済のあり方にどのように影響するのかに関しても関心を持ち、このような観点から市場と政府のあり方を理論的に再検討するという研究を始めている。

Dewit,Andrew 教授

財政・環境・エネルギー危機とエネルギー転換促進政策の政治経済学の研究を行う。具体的には東アジア・EU・北米において、再生可能エネルギー転換促進を目指した政策を、歴史的制度論の観点から分析する。これらの地域に導入される固定価格買取制度やRPS法、炭素取引制度等を比較し、現在著しく成長しているグリーン市場自体が公的部門によって形作られている現状を明らかにする。公的部門と市場の適切な役割分担や、これまでの各国の市場形成の要因も研究対象である。また、財政・環境・エネルギー危機が政府間財政制度に与える影響についても調査する。

服部 正治 教授

イギリスにおける経済学の発展と通商政策の変遷(自由貿易と保護主義)を研究テーマとする。特に(1)19世紀穀物法廃止をめぐる論争の中で、自由貿易を主張した論者たちの国内農業の現状・将来認識を検討してきた、(2)20世紀に入って自由貿易への批判が強まる中で、通商政策論争が国内産業の現状や帝国意識といかに関連して行われたのかを研究中である。

疋田 康行 教授

現代日本経済史研究。戦時経済の研究からスタートし、財閥などの私的独占が戦時経済統制に及ぼした影響を追及した。また、資本輸出研究において、日露戦争以後の対中国借款やアジア太平洋戦争期の東南アジアへの企業進出、そして戦前・戦時期の中国東北部への直接投資を総体的に分析した。さらに、戦後の企業集団の対外直接投資と多国籍企業化を、経済のグローバリゼーションの中で検討している。

廣江 彰 教授 ※1 ※2

(1)中小機械工業における技術革新の進展、(2)機械工業における技術革新と労働・生産の変容過程、(3)地域経済の発展と中小企業の役割、中小企業自立化、(4)東アジアにおける中小企業の成長条件と技術移転、(5)イタリアにおける地域産業の再生、EUの産業クラスター戦略、などに関する実証的研究を研究テーマとする。

池田 毅 教授

これまで、M.カレツキやN.カルドアらをその学説史的源流とするポスト・ケインジアンの経済成長と所得分配の理論について研究してきた。とくに90年代以降注目されてきたカレツキアンと呼ばれるモデルを中心に、従来のポスト・ケインジアンの成長と分配のマクロ経済学を体系的・理論的に把握することに努めている。また同時に、主流派の経済成長論やマクロ経済学を批判的に検討することを通じて、ポスト・ケインジアンの理論的可能性を追求している。とくに、カレツキアンと同様、マクロ経済学における不完全競争の役割を強調するニュー・ケインジアンの議論に着目し、そららの理論的構造の異同について詳細な比較検討を行っている。

池上 岳彦 教授

現代日本の租税政策、保健福祉財政および財政制度の国際比較を研究テーマとする。具体的には、少子・高齢時代を迎えた日本の公共サービスを支える財源調達システムとしての税制、政府間財政関係などを研究している。また、国際比較の観点からは、州の権限が強い連邦国家カナダの財政システムを中心に研究を進めている。

岩崎俊夫 教授

経済統計学の理論と方法の研究がテーマである。具体的には、国民経済計算(SNA)の理論的検討、産業連関表(分析)の意義と限界の経済学的、統計学的研究を行っている。近年は「地域経済活性化と統計の役割に関する研究」というプロジェクトで全国の自治体などを訪問しヒアリングを行っている。

菊地 進 教授

ビジネスサーベイ・景況調査・企業活動調査の結果とその分析方法を研究テーマとする。統計調査で最も難しいのが企業調査・企業家意識調査である。全国規模での調査および地域独自調査の実施状況を、これまで全国を回って調査してきた。この成果をもとに地域経済活性化における統計の役割を調査論、利用論、解析論の三つの面から具体的に明らかにし、地域政策づくりのための統計情報の作成と利活用の方法を研究する。

北原 徹 教授

金融システムの構造と近年の変貌を研究テーマとする。これまでの研究対象は、信用貨幣経済における貨幣供給のあり方(内生的貨幣供給)、金融政策、バブルと銀行行動、金融システム危機といったものであるが、現在は、それに加えて、金融の自由化・金融の証券化・金融のグローバリゼーションといった近年の金融システムの急速な変貌について主に研究している。

小林 純 教授

マックス・ヴェーバーを中心とする近代ドイツ社会・経済思想史。現在は、経済計算論争の発端となったオットー・ノイラートを軸に1910、1920年代の議論の展開を検討し、社会観・社会科学観の旋回を跡付ける作業を試みている。市場経済の形式合理性をめぐるヴェーバー、ノイラート、ポラーニの関係は1つの焦点。

小西 一雄 教授

戦後アメリカは基礎収支赤字→貿易収支赤字→経常収支赤字と、その国際収支赤字の内容を悪化させながら赤字拡大を続けてきた。こうしたことを可能とする国際通貨関係の分析を軸に、アメリカの対外赤字が、世界経済とりわけ日本経済に与える影響を多面的に分析してきた。テーマを例示すれば「現代の産業循環・恐慌と信用」「バブル経済の形成と崩壊」「ドル体制の現段階」など。

熊谷 重勝 教授

巨大株式会社の会計システムを研究テーマとする。特に、会計が株式会社の発達とともに変遷してきたという歴史性と、利害関係者への財務報告を通じて会社資本の蓄積・集中に貢献してきたという会社主体観を基軸に、会計実践、会計制度、会計理論それぞれの現代的関係について解明してみたい。

倉田 幸路 教授

財務会計論を研究テーマとする。基礎理論として、動態論と静態論、原価主義会計と時価主義会計、情報理論、エイジェンシー理論を研究してきた。特に、近代会計の基礎にある動態論の発祥の地であるドイツにおける動態論の研究および近代の会計基準の国際的調和化に対する日本および諸外国の対応を通して、会計基準のもつ本質的意味と特徴について研究している。

黒木 龍三 教授 ※1 ※2

(1)再生産体系の動学理論、(2)ケインズ研究、(3)マクロと金融、特に、金融的景気循環理論、ヘッジ、スペキュレイティヴ、ポンチ金融で有名なミンスキー、流動性選好による過少消費論を主張する小野善康の理論や内生的貨幣供給を研究テーマとする。最近は利子率のヒエラルキー構造やカンティロン、ケネーなど古典研究にも取り組んでいる。

郭 洋春 教授

経済開発を研究テーマとする。従来の経済成長一辺倒の理論的枠組みではなく、民主主義、平和、環境、ジェンダーなどを取り入れた開発理論の再構築を主な研究活動としている。対象地域は、アジアであるが、第三世界全体も視野に入れて研究している。

諸藤 裕美 教授

製品開発段階の利益管理活動である原価企画を主たる研究テーマとしている。環境、戦略、組織構造、組織文化などの要因が管理会計システムの進化にどのように影響を及ぼしたかについて、トヨタ自動車その他の企業の事例をもとに分析を行っている。

中江 幸雄 教授

比較経済体制論が専攻領域で、冷戦体制解体後は中ソ経済体制の比較分析を行った。1990年代後半からはグローバリゼーションと市場(移行・民営化)の比較制度分析、新制度主義から見た21世紀システムの展望について研究している。

中島 俊克 教授

経済史・技術史・労働史という3つの分野の境界領域(私は「産業史」と称している)を研究テーマとする。フランス北東部を中心とする西ヨーロッパの産業発展、特に、金属・機械工業の発展を研究対象としてきた。最近では、20世紀特に、第二次大戦中および戦後に、パリ市ないしその周辺で、自動車・航空機製造を中心に産業ネットワークがどのように再編されたかを調べている。

名和 隆央 教授

産業技術ならびに産業組織をテーマとする。ME化が労働過程や生産組織にどのような影響を与えているのかを主要なテーマとしてきた。それにかかわって産業構成の変化と経済成長との理論的関連についての研究も行っている。現在、さらに日本型産業組織の変化について理論的・実証的研究を進めている。

老川 慶喜 教授

専攻は、近現代の日本経済史・経営史。生産面よりも流通・消費などの側面からの研究を重視し、より生活に密着した経済史・経営史の研究を心掛けている。これまで、産業革命期を中心に、交通・商品流通・生鮮食品市場などの研究を手掛けてきたが、近年は戦間期の自動車工業史や運輸史、さらには経済思想史や企業者史、東京の都市史などにも関心を示し、研究の規模と範囲を広げている。

奥村 和久 教授

第二次世界大戦後の先進国の高度成長の終焉後に国際分業に生じた新たな変化の理論的・歴史的意義を、パクス・ブリタニカ期からの世界経済の歴史的変遷とのかかわりで、貿易・直接投資・金融の各側面から検討している。その際、国際レジーム論を分析視角としている。

大友 敏明 教授

現在の研究テーマは「通貨論争期のセントラルバンキングとフリーバンキング論争の通貨改革と銀行制度改革」である。通貨論争は、一般には1844年のピール条例の成立過程での通貨学派と銀行学派の対立と理解されているが、現在の研究ではフリーバンキング学派という第3の学派が存在したことが明らかになっている。本研究はフリーバンキング学派を含む通貨論争を信用制度と恐慌の観点から再検討し、19世紀前半におきた恐慌への対処策がイングランド銀行の通貨制度の改革と地方株式銀行の制度改革にいかに結実したのかに焦点を当てることを課題としている。

坂本 雅士 教授

租税法および税務会計論を研究テーマとする。法人所得課税の根底には、企業会計に基づくという自然な前提があることに着目し、各国の法人所得課税と企業会計との関係について研究している。特に、わが国の確定決算主義、ドイツの基準性原則、アメリカのIRC第446条に関心がある。最近では、国際財務報告基準(IFRS)への税務上の対応について研究を進めている。

櫻井 公人 教授

対象領域は国際貿易論、国際金融論、通商政策と国際経済政策論、国際経済学、国際関係論。現在のテーマは、IPE(国際政治経済学)アプローチによるグローバリゼーションと経済政策の研究。加えて、IPE方法論の深化・拡充、現代アメリカ経済、日米中関係を中心としたアジア太平洋経済、新興国経済とグローバル企業行動との関連なども視野に入れている。

菅沼 隆 教授

福祉国家の持続可能性について研究している。福祉国家はグローバル化と人口高齢化の挑戦を受けている。だが、福祉国家の再構築を進めることで「効率的な高福祉国家」の実現の可能性も高まってきている。社会保障制度はどのように再構築されるべきか、高福祉国家を支える経済政策・財政はどうあるべきかを考察する。特に、新たな福祉国家モデルとして注目されつつあるデンマークを題材として研究している。

須永 徳武 教授

近現代の日本経営史研究をテーマとする。資本輸出の観点から日本企業の植民地進出を中心にこれまでの研究を進めてきた。それとともに近年は、植民地進出企業・経済団体と日本本国の企業・経済団体との企業間関係を<ネットワーク>論を用いて検証する研究を進めている。それを通じて近代日本の「帝国経済圏」の形成に企業・経済団体の活動がどのように関与してきたかを明らかにしてみたいと考えている。

渡辺 茂 教授 ※1 ※2

コーポレート・ファイナンスの理論を分析道具として企業と資本市場について幅広く研究している。企業については、企業価値評価、企業の資金調達と投資活動、企業の内部組織、業績評価とインセンティブシステムなどである。

山口 義行 教授

(1)金融をひとつの切り口にして、現代経済の構造的特質とその歴史的位置を明らかにすることを主要な研究テーマする。特に、金融肥大化、金融市場の変容、金融不安などの分析、(2)現状分析と並行させて理論的研究を進める。特に、金融資産の蓄積と実体経済の成長との関連など。

松本 敏朗 教授 ※1

GDPの1割に相当する税(国)が安定的に納税されること、それを5万余の職員で担保することを最大の使命として税務行政に従事してきた。その経験から、「税法を正しく解釈し、また対象となる事象(取引)を正しく理解し、そして税法を正しく適用すること」の重要性を訴えて行きたい。また、その上に立って、経済・社会の動きと共に生まれる先端的な事象と、本来的に後追いとなる税法の解釈・適用、又は税のあり方との関係に注目していきたい。

森元 恒雄 教授 ※1

巨額の債務を抱える我が国は、民営化や規制緩和など歳出削減を通じて、その解消を図ろうとしている。しかし、経済は依然力強さ欠け、所得格差や地域間格差が拡大し、社会保障制度の将来に対する国民の不安が高まっている。市場経済では達成できないことを、政府を通じて果たす役割を担っている財政は、いわば「国の形」を数字で示したものであり、財政のあるべき姿を追求することは、すなわち政府のあり方、その役割をどう考えるかという問題でもある。財政における「効率性」と「公平性」の調和、歳出削減や負担増による政府規模の水準決定、国と地方自治体との関係を中心に、そのあり方を追及していきたいと考えている。

栃本 道夫 教授 ※1

民間の「モノ」と「サービス」の生産、流通および消費の経済諸活動に対し、国家財政を軸とする公共的な介入手段が果たしてきた役割とその効果、さらにはその限界や弊害も視野に含めた総合的な経済政策のレヴューと将来の有るべき姿の模索を志向する。その際、産業連関システムとしての経済が一方でグローバル化し、他方でIT、ナノ、バイオ等の新技術を取り入れつつ、変化し多様化する社会的需要に対応している現実を直視したい。

藤原 新 准教授 ※1

J.M.ケインズを中心とするマクロ経済学理論を研究している。ケインズ経済学の形式的理解にとどまらず、彼の『確率論』に見られる経済学方法論に立脚したケインズ経済学の再評価を行うことが現在の研究テーマである。非同質的であり、時間的に変化する有機的統一体としての経済を分析するケインズ独自の方法に基づいた経済理論の特徴を明らかにしたいと考えている。

大山 利男 准教授 ※1

研究テーマは、農業部門における経済・社会構造、諸制度および関連政策である。農業が持続的であるためには、適切な資源管理と環境への配慮がのぞまれ、その生産物は「農場からテーブルまで」をトータルに安全管理できるフードシステムの中で流通することがのぞまれている。日本、米国、スイス農業を研究対象として、とくに有機農業の経営や認証表示規制等について実証的研究を進めている。

小澤 康裕 准教授 ※1

研究テーマは、リスク・アプローチ監査の生成・発展・現状の分析である。現在、財務諸表監査の実施方法として国際的にも主流になっているリスク・アプローチ(あるいはビジネス・リスク・アプローチ)とはどのようなもので、いかに実施されてきたのかについて、史的・実証的証拠をもって明らかにし、分析した上で、その改善策を提示することを目的としている。当面の具体的な課題は、質問票調査及びインタビュー調査を実施することにより、現時点でわが国のリスク・アプローチ監査の実践内容・水準を分析し、明らかにしていくことである。

関 智一 准教授 ※1

アメリカ多国籍企業の技術戦略を研究している。大戦後のアメリカ一極化体制にて急成長を遂げたアメリカ他国籍企業は、国際経済の多極化体制への移行に際してもなお、自らの技術戦略を強化・刷新し続けることで優位性の確保を実現している。このメカニズムの解明と理論化が研究テーマである。これまでに技術戦略を技術開発戦略と技術管理戦略に大別し、イノベーションと専有という視点から捉え直すことで、1950・60年代のアメリカ企業の多国籍化(=海外直接投資)が、グローバルな専有を目的とする技術管理戦略の一環として再定義され得る点を明らかにしてきた。今後もこうした戦略論研究に磨きをかけたいと考えている。

関口 智 准教授 ※1

財政・租税に関する制度・理論・歴史を国際比較の視点から研究している。特に、租税政策の意図・決定過程・各経済主体への影響などについて、政治的・経済的・社会的背景をふまえた実証分析を試みている。また、租税制度と社会保障制度・会計制度との関連など、各制度間の相互関連について考察している。

首藤 若菜 准教授 ※1

労使関係、女性労働を研究テーマとする。労働者間における職種と職務そしてキャリアの相違は、賃金水準や雇用保障の差につながる。職種とキャリアの違いは職域分離と呼ばれる。性別と雇用形態の差異によってもたらされる職域分離に焦点をあて、こうした分離が形成される過程、そして分離していた職域が統合される過程を労使関係の視角から研究している。

田島 夏与 准教授 ※1

都市における環境と社会・経済および政策の相互作用について研究を行っている。現在の研究の軸は、公共事業や地域政策が都市に与える影響について、地理情報システム(GIS)や統計学的手法を用いて実証的に解明することである。近年「格差」が注目を集めているが、このような経済環境の変化が地域社会に与える影響も研究の対象である。

内野 一樹 准教授

管理会計論・原価計算論を研究テーマとする。これまで米国におけるセグメント(業務区分計算単位)思考に関する文献を渉猟し、その生成・発展を整理してきたが、引き続きことに近年の戦略的原価管理論の高揚に見るセグメント思考の展開を跡付け、その本質に迫りたい。

山縣 宏之 准教授 ※1

研究テーマは、現代アメリカにおける産業構造転換プロセスの内実と社会経済的意義の一端を、特定産業地域の事例研究を通じて明らかにすることである。産業構造転換は一国レベルで抽象的に起きるのではない。都市や地域という具体的な場で、企業・政府・その他組織間の複雑な相互作用の結果起きるプロセスである。分析水準を企業・組織レベルに深め、産業政策にも対象を広げつつ、研究に取り組んでいる。

 

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