異文化コミュニケーション学部の教員・卒業生・大学生による座談会その1

異文化コミュニケーション学部

2014/01/04

立教を選ぶ理由

VOL.15

OVERVIEW

異文化コミュニケーション学部の卒業生、在学生、教員がその魅力について語りました。

異文化コミュニケーション学部では、どういうことを学ぶのでしょうか?

(先生)
受験生には「外国語を学ぶ学部」というイメージが強いようですが、この学部では外国語を単に学ぶ対象だけではなく、コミュニケーションの道具としてとらえています。学びの一番の目的は、「いろいろな考え方や価値観を持った相手と、きちんとしたコミュニケーションを通して相互理解を重ねながら、いろいろな問題の着地点を探る力を身につける」ということなのです。
異なる文化を持つ相手とコミュニケーションを図るためには、外国語を学ばないと始まりません。その際に、英語だけですと、英語を話す国、英語を話す人たちの価値観や考え方に偏ってしまう可能性があります。ですから、異文化コミュニケーション学部では、英語以外にもう1つ別の外国語を身につける「英語+1」を重視しています。英語に加えて、ドイツ語・フランス語・スペイン語・中国語・朝鮮語の5言語のうち1つを必修として学びます。
まずは前提として日本語や日本文化に対する理解を深め、日本語の表現力を磨かなければなりません。その上で、英語、そしてもう1つの言語の運用能力を高め、言語の背景にある文化・社会についても広く学んでいきます。つまり、日本語という母国語も入れると、3つの言語を運用し、3つの価値観に理解をおいて、コミュニケーションを行うことを学ぶ学部なのです。

1学科制にしているのは目的がありますか?

(先生)
「異文化コミュニケーション」というのは大変広い領域なので、学科で区切ることによって、ある学科の学生がある科目を学べないといったことが起こらないようにしています。
1学科制ですが、大きく分けると「複合地域文化研究」、「異文化コミュニケーション研究」、「言語教育研究」という3つの専門領域があり、関心に応じて専門的に学ぶことができます。

先生の研究内容について教えてください。

(先生)
外国語としての日本語教育を、教育工学的なアプローチで研究をしています。具体的には、インターネットやモバイルメディアを使った日本語教育支援です。日本語を母語としない外国人が、メディアをどのように活用すれば効率的に日本語を学べるのかを研究しています。
最近では、学習障害の1つである「ディスレクシア」に関心があり、その改善策をメインに研究しています。

「ディスレクシア」とはどのような症状なのでしょうか?

(先生)
「ディスレクシア」とは失読症、難読症などと訳される学習障害で、身体機能や知能、理解能力、会話力に関しては全く問題がないのに、文字の読み書きや文字認識に限って学習困難に陥ることが特徴です。この症状を抱える人たちに対して、どのようなテクノロジーを使用して教育をしたら改善につながるのか、いろいろなメディアを用いて研究しています。
「ディスレクシア」に関しては、英語を始めとする欧米言語に関する研究例は多いのですが、日本語についての研究は、ほとんど手がつけられていない状況です。ただ、欧米の人たちによると、日本語という言語はどうやら「ディスレクシアの人にとっては学びやすい言語らしい」という推測が出ています。
「ディスレクシア」にはどのようなタイプがあって、この学習障害を持つ外国人が日本語という言語を見た時にどうなるのか、さらにはどのような教材・テクノロジーを使うことが彼らの学びを促進するのかというところまで研究を深めていきたいと考えています。

河野さんは現在どのようなお仕事をされていますか?

(卒業生)
公益財団法人日本国際教育支援協会の職員をしています。この協会は日本に来る留学生の支援が主な活動内容で、そのほかに「日本語能力試験」事業なども行っています。私が現在担当している業務は、ある大学から業務委託をされている留学生を中心とした学生寮の管理業務です。具体的な内容としては、入居者の管理、寮費の徴収管理や大学への支払い報告、備品の管理、その他日本語がまだあまり理解できない寮生たちの様々なサポート業務などを行っています。

板垣さんは3年生ということですが、ゼミや専門は持たれているのですか?

(大学生)
専門領域としては「複合地域文化研究」です。必修である卒業論文の授業が始まるのが4年生の4月からですので、具体的にどのようなことを専門とするのか、そして卒業論文のテーマに関してもまだ検討中ですね。
3年生では、前期と後期で「専門演習」という少人数形式の授業を選択します。前期に関しては、アメリカ人の先生について「朝鮮半島と日本の関係史」を学びました。後期は違う演習を履修していて、日系アメリカ人のアイデンティティに関して世代ごとの変化という観点でレポートをまとめようと考えています。

授業以外で、大学生活を充実させるためにどんな活動をしましたか?

(大学生)
小中高と野球にずっと打ち込んできましたが、大学では部活ではなく野球サークルに入り、気軽にサークル活動を楽しんでいます。あとは、ファッションショップでのアルバイトですね。以前は進学塾で塾講師のアルバイトもしていました。今のアルバイトに切り替えた理由は、銀座という立地から外国人客も多いと思ったからです。英語会話などの勉強にもつながればいいかなと思っています。

インタビューに答えてくれた方々

(先生)池田伸子先生
立教大学異文化コミュニケーション学部教授、学部長
栃木県立宇都宮女子高等学校出身。国際基督教大学教養学部語学科卒業。 大学卒業後、日本語学校勤務。その後、国際基督教大学大学院入学。教育学研究科博士課程修了。 博士(教育学)。九州大学留学生センター助教授、立教大学経済学部会計ファイナンス学科助教授・教授を経て、現在に至る。
(卒業生)河野拓実さん
公益財団法人日本国際教育支援協会勤務
東京都立大泉高等学校出身。立教大学異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科卒業。 現在は在日留学生の支援を行う公共団体に勤務し、学生寮の管理業務を行っている。大学時代は自動車部に所属し、「6時間耐久レース」で優勝経験がある。
(大学生)板垣慶さん
立教大学異文化コミュニケーション学部異文化コミュニケーション学科3年生(2012年度取材当時)
千葉県立薬園台高等学校出身。高校時代は硬式野球部で活躍したほか、高校2年の夏から1年間米国カリフォルニア州へ留学。大学2年次後期にも米国モンタナ州に1学期間(4カ月)留学。現在、石油関連産業を視野に入れ就職活動中。
「Z会 TEIDAN ~学問と職業のカンケイを知る~」より
※記事の内容は取材時点のものであり、最新の情報とは異なる場合がありますのでご注意ください。

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