マグリット作品にみる記号と象徴
―解釈すること・されることから逃れられるのか?

文学科 文芸・思想専修 江川 史紡 さん

 もともとマグリット作品に関心があり、予備論文でもマグリットについて執筆したのですが、その際にもっと深く丁寧に研究したいという思いが生まれ、このテーマに行きつきました。また予備論文を提出した後に開催されたマグリット展、ならびにその図録から、作品に対する新しい印象や知識が得られた点も大きかったです。就職活動の関係で、卒業論文に本格的に取り組み始めたのが秋学期頃となり、また途中でテーマを変更したこともあり、論文を書く期間がひじょうに短かったので、スケジュールの管理にはかなり苦心しました。ただ一つのテーマに時間をかけて向き合い、学べたことは他に代えがたい体験でした。
 文芸・思想専修にはゼミがなく演習という形の必修科目しかない。これまでにさまざまな分野を学んできた反面、知識を"浅く広く"しか持てていないのではないかと、他の専修、他学部と比較して焦燥を感じることもあったのですが、卒業論文を書いたことで、「私は文芸・思想専修でこれを学んだ」とはっきり言えるようになりました。文学部では卒業論文の執筆が必修ではないため、論文を書こうか迷う人もいるでしょう。しかしテーマに向き合って考え、表現することはかならず後々の自信にもつながるはずです。後輩の皆様もぜひ積極的に取り組んでほしいと思います。