「やさしさ」の彷徨と氾濫
――記号化する感情をめぐって――

教育学科 岡田 恵美 さん

 私の卒論のテーマは、集団における「やさしさ」と同調することへの強制力についてです。大学に入学して以来、高校におけるクラスがないせいか、グループや仲間というのを意識する機会が増えました。友人関係という集団の中で自分の意思と違っていたとしても、空気として同調することを求められることへの疑問があったため、このテーマを選択しました。
 卒論を書くうえで一番難しかったことは、自分が本当に探求したいことが何かを明確にすることです。漠然としていた自分の疑問を明確にして論文として書き上げるためには、多くの時間と労力が必要であり、文献を読んでは悩む日々が続き、先が見えずに不安でした。けれども、書くことを通じて自己と向き合い、今の自分の未熟な点について考えることができたと思っています。指導教授は「卒論は自己分析」とおっしゃっていましたが、まさにその通りだと思います。
 文献を読むたびに考え悩み、そしてまた文献を読むという時間の使い方は大学でしかできない貴重な経験だと思います。任意だからこそ、取り組むには勇気がいるかもしれませんが、卒論に取り組む過程全ては今後の糧となるでしょう。サークルやアルバイトとはまた違った達成感を味わうことができると思います。