ベンヤミン初期言語論における中間の思想
―言葉の伝達可能性についての考察―

文学科 文芸・思想専修 相川 奈緒 さん

 ベンヤミンの特異な言語論『言語一般および人間の言語について』を読み込むことによって、「完全なるコミュニケーションは可能であるのか」という言葉の伝達可能性を考えてみたいと思い、テーマを設定しました。
 卒論のテーマが言語(言葉)だったこともあり、卒論を書くという行為を通して、論文の内容以上に言語について深く考えることができたのはとても良い経験だったと思います。また、論文という形あるものを残せたことで、今までの勉強の集大成、そしてこれからの研究の出発点を定めることができ、良き節目となりました。
 「私」として文章を書くことをどう捉えたら良いのかわからず筆が進まなかったり、始めたばかりのドイツ語でベンヤミンの原文を追うのがとても大変だったりはしましたが、それでも書く作業は楽しいものでした。
 書き始めは秋でも十分間に合うかと思いますが、それまでの下地づくりは丁寧に周到にやった方が良いです。とにかくできるだけ文献を読むこと、それから指導教授を信頼してこまめに連絡を取り合い指導していただくこと、客観的な第三者として自分の文章を定期的に読んでもらうことがとても大切です。また、友人とお互いの論文を読み合ってみることも、新たな自分、そして友人の意外な一面を発見することもできるのでおすすめです。