史学科:世界史学専修
21世紀、分かちがたく結ばれた世界。
「海域」と「大陸」を軸にその歴史を広く深く洞察します
「世界史学」とは?
たとえば人は交通事故に遭って記憶喪失になると、自分が誰だかわからなくなってしまうことがあるでしょう。それと同様に、我々は過去のことを忘れてしまうと自己認識ができなくなってしまうのです。その過去のことこそ歴史であり、過去のことを科学的に吟味し、整理して、我々、もしくは我々が今生きている社会との関係で意義づけようというのが、歴史学です。そして、古くからさまざまな海外の文化・社会政治制度を受容してきた我々にとって、かかわりのある過去は、当然、日本の範囲にとどまらず、その意義や重要性はさまざまですが、広く世界に広がっているといってもよいでしょう。そこに我々が、世界のいろいろな歴史を学び、研究する意味もあるのです。
多彩なスタッフ。多様な科目群
そこで世界史学専修では、多彩な講師陣に世界のさまざまな地域の歴史を講じていただくとともに、とくに、ギリシア・ローマを中心とした古代地中海世界、中世から近代までのイギリスとフランス、古代から現代までの海域アジアや中国など、それらの専門家を揃え、みなさんとともに学び、研究しています。みなさんには、まず1年次で世界の諸地域の歴史の基礎を勉強していただき、2年次からは、各自が選択した専門分野に分かれて、研究に必要な外国語、研究方法を修得し、研究史などを学習しつつ、個別テーマの研究をすすめてもらいます。そして4年次に、その成果をまとめた卒業論文を提出することをめざします。
史料と理論の出会い
また我々は、次のようなことにも留意しつつ、みなさんとともに学び、研究していきたいと考えています。
歴史は"もと"から、つまり第一次史料にできるだけ近い文献から研究するというのがその醍醐味ですから、みなさんには外国語の文献、原書を使用してもらうなどして、少しでもその理想に近い学習と研究ができるよう指導します。
その一方で、歴史学の研究には、いわば「歴史の作法」といったものがあります。4年間でそれを身につけていただき、高度で専門的な歴史研究をおこなえるよう指導します。 現在の歴史学の基本は、ほとんど、明治以来海外から受容したものであるといってもよいでしょう。世界史学専修では、過去から現在に至るまでの、すなわち伝統的歴史学から最先端の歴史学であるアナール学派までの歴史学の方法を教授します。それを学習や研究に生かしていただきたいと思います。
「大陸世界」と「海域世界」-新しい世界史像へ
歴史学では、世界の歴史を一つの全体的なものとして把握するためや、さまざまな地域の歴史を比較したり、歴史における時間的変化の過程を捉えたりするためには、何らかの共通の尺度が必要であると考えられています。それはたとえば時代区分とか、発展段階の法則とか、封建制といったようなさまざまな歴史概念といわれるものですが、それに類するものとして、我々の世界史学専修では、新たに、大陸世界と海域世界という考え方を仮説として提案します。世界史学専修のカリキュラムは、ある程度そのことを加味して構成されています。それによってみなさんは、新しい世界史像を構築する手掛かりをうることができるかもしれません。
教員からひとこと
小井高志 教授
私はフランス史、なかでもリヨンの歴史を研究している歴史家です。フランスの歴史のなかには、日本にいる我々にも大変興味深い問題がたくさんあります。みなさんには、それらのことにつき、できるだけフランス語の文献を利用したオリジナルな歴史研究をしてもらい、その醍醐味を味わっていただきたいと考えています。 (フランス近世・近代史)
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